岡田将生、木村文乃がW主演する映画「伊藤くん A to E」がついに公開間近。超モンスター級“痛男”の伊藤誠二郎と、彼に翻弄(ほんろう)される4人の女性たち、そして彼女たちの恋愛相談を脚本のネタに使おうとしている崖っぷち“毒女”・矢崎莉桜の姿を通し、女性たちの本音を赤裸々に描いた恋愛ミステリーだ。そのリレー連載の最終回は、伊藤役の岡田と莉桜を演じた木村にインタビュー。これが初共演となる二人が映画の裏話や見どころを語ってくれた。
――互いが演じられた役の印象を教えてください
岡田:先にドラマの放送があり、僕は遅れての参加だったので、僕が現場に入ったときには、皆さんのキャラクターがすでにでき上がっている状態でした。木村さんが演じた莉桜もドラマを見ていたので、相当怖いんだろうなと思っていました。実際、一緒にやらせていただいても、目の奥が全く笑ってなかったです(笑)。
木村:岡田さん演じる伊藤くんも、想像以上に気持ち悪かったです(笑)。一緒に撮影した最初のシーンが、莉桜が閉じようとするドアを押しのけて入ってくるシーンだったんですけど、岡田さんにはクリーンで繊細なイメージがあったから、こんなに攻めてくるんだと驚きました。でも、伊藤くんは何を考えているのかよく分からないキャラクターですし、それを岡田さんがやるから逆にゾッとする瞬間が何度もありました。現場でもシーンを撮り終えるごとに、悲鳴があがっていました(笑)。
岡田:毎回、カットがかかるたびに気持ち悪いと言われて。たとえそれがほめ言葉だとしても、そのときは精神的につらかったですね(笑)。
――最初は人の不幸を利用してまでも脚本家として返り咲こうとしていた莉桜ですが、いつの間にか彼女も伊藤によって追いつめられていきます。クライマックスには二人が対峙するシーンもありますが、演じていて印象的だったことはありますか?
岡田:伊藤も莉桜も腹に一物を抱えているから、その探り合いが面白いなと思いました。二人とも顔には出さないけど、腹の中では全然違うことを考えていたりするんですよね。あと、監督から言われて「なるほど!」と思ったのは、伊藤と莉桜の関係性が姉と弟に近いということ。最初は意外に感じましたが、やっていくうちに納得できたし、そこからはお姉ちゃんに甘えるような感じを意識していました。
木村:私も姉と弟のような関係性というのは意識してましたが、そのあんばいが難しかったです。莉桜自身が純粋なのを隠して悪女ぶっているし、いい人になりきれないダメ人間なので、伊藤くんに引っ張られそうになるんですよね。でも、岡田さんがわかりやすくお芝居をしてきてくださるので、莉桜としては反応がしやすかったです。
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