3月20日(土)から公開される映画「マイレージ、マイライフ」の試写会が3月10日、都内で行われ、上映前のトークショーのゲストに俳優の長塚京三が登場した。
本作は、「JUNO ジュノ」('07)で一躍脚光を浴びたジェイソン・ライトマン監督が、ジョージ・クルーニーを主演に迎えた話題のヒューマン・ドラマ。企業のリストラ対象者に解雇を宣告する“リストラ宣告人”として全米を飛び回り、わずらわしい人間関係を避けて生きてきた主人公が、予期せぬ出会いをきっかけに今までの人生を見詰め直していく姿を描く。本年度アカデミー賞で、作品賞、主演男優賞など計5部門にノミネートされるなど、高い評価を受けた。
この試写会とトークショーを主催したCSの洋画専門チャンネル、ザ・シネマで放送中の映画解説番組「シネマの中へ−長塚京三 映画の話−」でナビゲーターを務める長塚は大の映画好きとしても知られる。「3歳ぐらいの時に映画好きの父に連れられ」、初めて観た映画は西部劇の「サンタフェへの道」('55)だという。学生時代は映画漬けの毎日を過ごし、「年間365本以上は見ていた」と豪語。「朝お弁当を持って家を出て、学校に行かずに映画館をはしごした。3本立てとかね。新聞の映画欄を見て遠くの映画館まで見に行ったりも」と当時を懐かしそうに振り返った。
また、「映画は外国の文化を見せてくれる異文化の窓。良い生き方のエッセンスが詰まっている」と映画の良さを語り、「映画のように生きたいと思って俳優を志した」と映画が俳優生活の原点であることも明かした。「僕は映画の学校とか行っていないけど、あの時腐るほど見ていた映画の中の好きだった俳優たちが僕の師匠。ポール・ニューマンとか」としみじみと語り、一番好きな映画もニューマン主演の「暴力脱獄」('67)とのこと。
同じ俳優として、「マイレージ、マイライフ」のジョージ・クルーニーについては、「若いころのジェームズ・スチュアートのような、何をやってもどこを切り取ってもブレるところがない。希有(けう)な俳優だと思う」と好評価。また、「ゲジゲジまゆ毛の奥で目が笑ってるんだよね。演じながら自分自身を笑ってる。それは生きるセンスが良いというか、スマートさがあるから」と分析し、「彼のタフさ、明るさを買ってる。彼の映画なら安心して付き合える」と絶賛した。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)