長澤まさみと高橋一生が、1月20日(土)公開の映画「嘘を愛する女」で共演。「夫は誰だった?」というセンセーショナルな見出しの新聞記事に着想を得たミステリアスなラブストーリーで、長澤は知り尽くしていたはずの恋人のうそを知ってしまうヒロイン・由加利を演じ、高橋は彼女と一緒に暮らす恋人・桔平を演じている。
――長澤さんは今までにないような気が強くギスギスした女性を演じられていますが、演じる上で難しかったところを教えてください。
長澤:監督からはとにかく嫌な女を演じてほしいと言われました。そこで「嫌な女って何なんだろう」と考えたところ、由加利は何に対しても前のめりで、自分の意見を曲げないし、ちょっと傲慢(どうまん)なところがあるんですよね。なので、その部分を意識しながら演じていたのですが、嫌な女でいることを識するというのは難しかったです。
――自分と似ているところはありましたか?
長澤:私は由加利のようにパートナーにハッキリ物事を言うタイプではないので、あまり似ていないと思います。仕事のパートナーであるマネジャーさんとか、心を許している人たちにはちゃんと言えるのですが、由加利のきっちゃんに対する態度は自分にはできないと思いました。
――高橋さんが演じられた桔平は、面倒見のいい優しい恋人に見えていて、実は名前はおろか、素性が全てうそだった男性です。ベールに包まれているところが多いキャラクターだったと思いますが、どこを意識して演じられたのでしょうか?
高橋:あまり意味深なことをやりすぎると作品の邪魔になってしまうと思ったので、できるだけ説明的なお芝居にならないように意識しました。中江(和仁)監督の書かれた脚本が秀逸だったので、そこから感じた余白を大切にしていました。何より、中江監督がとても細かくお芝居を見ていてくださったので、安心して演じることができました。
――お二人は映画「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年)など、これまでに3度ほど共演経験があるということですが、久しぶりに再会して印象は変わりましたか?
長澤:映画を一緒にやらせていただくのが14年ぶりで、その間に舞台での共演もありました。でも、毎回、役の印象の方が強いので、高橋さんの印象が変わったというのは特にないですね。唯一違ったのは、今回は結構お話したところかな。くだらない世間話から役に関することまで、ポツポツとですが、しゃべっていた記憶があります。
高橋:確かに、今回は結構しゃべりましたね。14年前に共演させていただいたときは、お芝居で絡むことも少なくて、本当にお話をしてなくて。
長澤:今回は撮影に入る前日に、由加利と桔平が暮らしているマンションの一室を使ってエチュードをやったんです。それは監督が二人の雰囲気を確かめるものであり、私たちが家に慣れる日でもあったんですけど、あのエチュードがあったからこそ、お互いに距離感をつかめたのかなと思います。
高橋:僕らの仕事は毎回クラス替えのようなものなので、どこか初めましてな感覚があるんです。長澤さんがおっしゃったように、エチュードをしたことで何となく距離感がつかめた気がしますし、やらせていただいて良かったと思います。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)