2018年10月6日〜18日の期間で開催される"ブエノスアイレスユースオリンピック(BAYOG)"にて、オリンピック史上初となるダンススポーツ競技種目として正式採用されたたブレイキン(ブレイクダンス)。
1月18日、公益社団法人日本ダンススポーツ連盟(JDSF)は、出場選手を決める最終予選"WDSF世界ユースブレイキン選手権(WDSF World Youth Breaking Championships)"が、2018年5月20日に開催されることについて報道関係各位への記者会見を行った。
大会組織・実行委員会並びに日本代表選手が登壇し、WDSF世界ユースブレイキン選手権に向けて順調に準備が進められていることを報告。一丸となって大会を盛り上げ、いい結果をつなげたいと抱負を語った。
最初に大会組織委員長を務めるJDSF会長 齊藤斗志二の挨拶で会見はスタート。大会組織委員会についての説明やユースオリンピック向けての状況説明を取材陣に向けて報告。ブレイクダンスが今後もオリンピック種目として採用されるようにつなげていきたいと抱負を語った。
続いて、"WDSF世界ユースブレイキン選手権"が、神奈川県川崎市にあるカルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)で開催されることを受け、川崎市長の福田紀彦が、川崎駅や溝の口がブレイクダンサーの練習場所として聖地になっていること、川崎クラブチッタで様々なダンスイベントが開催されていること、トップブレイキンチームのTHE FLOORRIORZが川崎を活動拠点にしていることを誇りに思っていると言葉にし、川崎市のダンスを応援する姿勢をアピール。開催地として世界中のB-BOYとB-GIRLを向かい入れることができて嬉しいと心境を語った。
開催状況や開催地の報告が終わると、大会組織実行委員長の野中泰輔が、本大会開催までに至る予選の流れや経緯を説明。
説明を始める前に自分はB-BOYのTAISUKEだという自己紹介を忘れずに行う姿に、大会実行委員長でありながらもB-BOYの精神は忘れないという姿勢が感じられた。
そして、JDSFブレイクダンス部 部長 石川勝之(Katsu1)から、"WDSF世界ユースブレイキン選手権の競技方式"について説明が始まる。スポーツとカルチャーの観点を巡り、多くのブレイカーたちの間で論争が繰り広げられていた部分でもあるため、自然と取材陣からの注目が集まり、会場には独特の緊張感が走った。
本大会は、2次予選(3大陸地区大会)で使用されたルールを採用することが決定。
一通り大会の説明が終わると予選を勝ち抜いた日本代表選手の紹介へ。半井重幸(Shigekix)、金森翔也(Shoya)、川元陸(Riku)、河合来夢 (Ram)、川崎麗(Uruha)の5名が登壇した。選手を代表して、2次予選(3大陸地区大会)で優勝した、半井重幸(Shigekix)と河合来夢 (Ram)が、それぞれ大会への抱負を発表。
半井重幸(Shigekix)
「5月のWDSF世界ユースブレイキン選手権、そして10月のユースオリピックすべてに全力で挑んで、金メダルを日本に持って帰りたいと思います。頑張りますので、よろしくお願いします。」
と全力で金メダルを取りに行くと決意を表明。
河合来夢 (Ram)
「日本代表として、アジア大陸予選の時よりもパワーアップして、WDSF世界ユースブレイキン選手権でも優勝します。応援よろしくお願いします。」
と大会を通じて成長し、優勝を掴みたいと意欲を見せてくれた。
そんな心強い日本代表の抱負を受けて、JDSFブレイクダンス部顧問であり、日本のB‐BOY第一号である堀江治喜(HORIE)が、日本代表5名に向けて「記念すべき第1回目のユースオリピックのブレイキンで、日本に金メダルを持ってきてください!」とエールを送る。その言葉に続いて、会場からも皆同じ気持ちだと言わんばかりの暖かい賛同の拍手が送られた。
記者会見がすべて終わると日本代表選手によるデモンストレーションを実践。会場には、ダンス媒体だけでなく普段ブレイクダンスと関わりがなさそうな取材陣などもいたが、日本代表のブレイキンを見て興奮の声をあげていたのが印象的だった。
ブレイキンの強豪国と名乗っていい日本。ただうまいだけでなく、HIPHOPカルチャーやブレイキンの歴史を大切にしつつ、ブレイキンを世間一般に広めるチャンスを無駄にしないように結果を出す。どちらをとっても重要なのは、見ている人の気持ちを動かすようなバトルを見せることではないだろうか。この日の記者会見は、運営側と日本代表選手の双方から、そういったマインドを感じられる素晴らしいものだった。
ぜひ、このユースオリンピックを機会にブレイキンに興味を持ってもらいたいし、世界中からB-BOY、B-GIRLが集まり、オリンピック出場をかけた最終予選を日本で開催するという快挙も、日本人として誇りに思って欲しい。
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