原田泰造主演の映画「ミッドナイト・バス」の完成披露舞台あいさつが11月18日に行われ、原田の他、山本未來、七瀬公、竹下昌男監督が登壇した。
同作品は、長距離深夜バス運転手でバツイチの高宮利一(原田)が、16年前に別れた妻と偶然再会したことから、男として、父親として、家族や恋人と向き合いながら新たな一歩を踏み出していく姿を、重厚な演出で描き出す。
原田は、初主演映画「ジャンプ」以来2度目となる竹下監督に「人間の感情の揺れ動きを表すのがうまい監督。勝手に先生だと思っている。監督に会うとピシッとするので、まるで先生と生徒です」と最敬礼。
また、原田は撮影のために大型自動車免許を取得したことを明かし、「3カ月くらい教習所に通いました。教習所の先生からも『仕事がなくなったらやりなよ』と言われた」と筋の良さを自画自賛した。
利一の元妻・美雪を演じた山本は、「原田さんが演じた役とは微妙な距離があるので、知り過ぎないようにと思い、撮影中はあまり話しかけませんでした」と振り返り、本作を通して「離れていても、一緒に住んでいても、軸として繋がっているのが家族だと思った」と家族の形にしみじみ。
利一と美雪の息子・怜司役の七瀬は、役柄と自身の境遇を重ねながら「ひとり親だからこその苦労や大変さを知っているところからスタートできたのは、自分にとって大きな利点だった」と話した。
そんな七瀬に、原田は「自分の本当の息子も同い年。でも、こんなに肌はつるつるじゃない」と七瀬のきめの細かい美肌ぶりをいじり、「距離感は実際の息子と同じで、なついてくれた。劇中にシバイヌが出てきますが、それ以上になついてくれました」と仲の良さをアピールした。
長編映画監督第2作目となった竹下監督は、「真冬の新潟で撮りたくて、企画は2年だが、撮影は昨年3月に25日間でやったので大変だった」と明かすと、原田は「スケジュールもギュウギュウ。久々に立って寝ているスタッフを見た」とハードな目撃談を明かしつつ、「でも撮影は本当に楽しかった」と充実した表情。山本も「役はきつかったがやりがいもあり、楽しい撮影だった」と回想した。
最後に、原田は「みんなで大事に作った映画です。ゆっくりとみてほしい」と思いを込めた。
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