草なぎ剛「今年は僕、攻めるからね」 【連載コラム】

2018/01/29 05:05 配信

芸能一般

難しい題材だったけど、自分の中でまた少しだけ成長できたかな


「“ドラマ初め”となったのが、1月27、28日に放送された、NHKスペシャル『シリーズ 未解決事件 File.06 赤報隊事件』(NHK総合)。31年前に朝日新聞阪神支局が襲撃された事件をドラマ化した作品で、僕は事件を追う朝日新聞の記者を演じています。実話ということで、気を引き締めて臨めた作品でした。言いたいことを言う怖さだとか、言えないもどかしさとか、そういう目には見えにくい犯人像に対しての怒りを、社会のひとりの人間として、どう気持ちを伝えればいいか。あまりやったことがないような役だったので、結構、初めての感覚でしたね。犯人がずっと分からなくて、事件も解決していなくて、誰に怒っているのかな、みたいな。怒りや悔しさをどこに向けていいのか、途方にくれるような感じで。だけど、どんどん事件にのめり込んで翻弄されて、時効を迎えてしまうけど、それでも負けてない朝日新聞社の人達の、自分たちの仕事のプライドだとかは男っぽくてカッコいいと思った。今までとは違う男臭さが出てるかなと」

まさに新境地ともいえる“実録ドラマ”に挑んだ草なぎ。また、その際共演した“バディ”役についても印象を語った。

「印象に残っているのは、同じ記者役の上地雄輔くん。僕と上地くんのコンビがとてもいい空気感で。面白い芝居になっていると思う。すごく似てるんですよ。情熱が2人ともあって、ぶつかり合うんだけど仲がいい。実際画面に映る2人が似てるなと僕は見えて。顔も雰囲気も…、ようするに、同じチームで同じ事件を解決しようという感じがとても素敵だったの。でね、たまたまロケに行った場所が上地くんの実家の近くで、上地くんのお母さんがおむすびとコロッケを持ってきてくれて。なかなか食べられないじゃないですか。共演者のお母さんのコロッケって。感動しちゃって。今までドラマやっていて初めてだよ。で、そのコロッケがうまいの。うちの母ちゃん、コロッケとか作ったことなかったよ(笑)。だから上地くんに特別な感情を抱いちゃって。縁があるのかな。それに、なんか結構ボケてるでしょ、彼。何言ってんだ、こいつ、みたいなとこも僕とすげぇ似てんなーと思って。でもすごく温かい人で」

自分に似た面や、温かい人間性を見せる上地雄輔に他ならぬ縁を感じた草なぎは、最後にある思いを告げたという。

「今回、僕もすごく彼に刺激されたので、誰かプロデューサーの人、2人をまた使ってくれないかなと思って。いいバディもの、できるんじゃないかなと。上地くんには、最後に『たぶんまた一緒に仕事すると思うわ』と言った。なんとなくそんな気がしてる」

「難しい題材だったけど、自分の中でまた少しだけ成長できたかな。演じるって大変なところもあるけど、やっぱり好きなので。これからもいろんな作品をやりたいと思ってます」

誌面では、新曲「72」に込めた3人の想いについても語っている撮影:諸永恒夫


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