世間が平昌オリンピックで盛り上がるなか、オリンピックに負けない熱さを持つ10代を対象としたダンスバトル"D-PRIDE POPPING ライト級大会 Vol.1"が2月12日に新宿バルト9で開催。同イベントは、日本を代表するポッパーの一人であるKITEがオーガナイズを務めるイベントで、今までは大人を対象としたバトルイベントを開催していたが、今回初の18歳以下限定のバトルイベントを開催した。
新宿バルト9という映画館ならではのスクリーンと音響で、今までにないダンスイベントのロケーションにも驚かされるが、一番ヤバイのは関わっているダンサーやDJ達だ。
バトルのジャッジには、KEI (Co-thkoo / YO-BBO / Fab5Boogz)、GUCCHON (Co-thkoo / Fab5Boogz)、MACCHO(Boog Steez / Fab5Boogz)の3名が入り、DJにはKITEが絶大な信頼を寄せるDJ MAR SKIが全バトルの音楽をかける。MCは熱くダンサーの背景を語れるMC IMAGINE(梅棒)が入り、KITEと一緒にイベント全体をマイクで盛り上げた。
D-PRIDEは、バトルカードが他のバトルイベントと異なるのも特徴のひとつ。大会本部から選ばれた8人のゲストバトラーと予選を勝ち上がった8人のバトラーが入り混じり、トーナメントで優勝者を決めるシステムになっている。
一回戦からゲストバトラーが破れたり、海外から来たバトラーが勝ち上がるなど、予想をはるかに超える熱戦とストーリーがステージ上で繰り広げられた。
そんな激戦を勝ち抜きベスト4に残ったのは、FORCE ELEMENTSのTAKUMIと優弥、エンジェライズのRingo Winbee、唯一予選から勝ち上がったバトラーのらんきち(Toy Dogg’s)の4名。
誰が優勝してもおかしくない顔ぶれと実力に、一番頭を悩まされたのはジャッジの3人ではないだろうか。「僕たちがこのバトルに出てたとしても、負けてたかもしれない」。そう言わせるまでのハイレベルなバトルが繰り広げられた。優勝候補であるFORCE ELEMENTSの二人を破り、決勝に進出したのは、Ringo Winbeeとらんきち。
DJ MAR SKIの間違いない選曲をバックに、どちらが先行を取るかにらみ合う両者。最初に仕掛けたらんきちは、この日一貫して出している大人顔負けのポッピンのテクニックとボディーコントロールで実力の高さを見せる。一方、Ringo Winbeeもベーシックに裏付けされたテクニックと技で、私は負けてない! と言わんばかりのムーブで返す。音がファンキーになるにつれて体からグルーヴを感じるうねりや強めのヒットを生み出し、両者会心のムーブでバチバチのバトルを繰り広げる。これにはジャッジ陣も立ち上がったり、前のめりでバトルに釘付けになるほど。
両者が自分の信じるポッピンを出し切ったバトルは、この日GUCCHONから「この子は化け物だ」とまで言わせた、らんきちが勝利!見事初代D-PRIDE POPPING ライト級王者に輝き、チャンピオンリストバンドが贈呈された。
3時間があっという間に感じられた"D-PRIDE POPPING ライト級大会 Vol.1"。まさか、こんな熱くて楽しくてプロが納得するイベントが、新宿の映画館で開催されているというのだから、本当にダンスイベントというのは奥が深い。さらに、ジャッジ陣が総評で言っていた言葉を借りれば、日本の10代ダンサーの実力は非常に高く、日本を代表する大人のダンサーであっても負ける可能性がある。それだけ日本のダンスシーンはティーネイジャーを含めて実力が底上げされているのだ。10代のダンスバトラーたちがダンスバトルシーンの主役に踊り出る時代がすぐそこに来ていると言っていいだろう。
今回出場した10代のバトラーたちは、今後も大きなダンスバトル大会に出場を予定している。優勝したらんきち、らんきちに準決勝で破れたTAKUMIは、3月25日に開催される"DanceFact Presents 「THE ONE」"に出場予定だ。
他にも日本を代表するヤバイ10代ダンスバトラーたちが集まるので、エントリーするなり観戦に来るなり、10代ダンサーの熱さを体感しに来て欲しい!
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