全8回の公演を終え、2月13日に閉幕した舞台「音楽劇ヨルハVer1.2」。この舞台にはモーニング娘。6期メンバーの田中れいなも出演。公演後には演じた四号と芝居への気持ちについて話が聞けた。
【圧巻のラスト大殺陣、石川由依に宿ったA2誕生の瞬間!「音楽劇ヨルハVer1.2」千秋楽!! より続く】
田中はモーニング娘。卒業後はガールズバンドLoVendoЯのリーダーとして活動。ソロでもボーカリスト、女優として活躍している。彼女の魅力は何と言ってもアニメキャラのような容姿と仕草、格好良さも同居する愛らしい2.5次元力だろう。元々モーニング娘。時代にも数々の舞台に上がり、グループ卒業後も「ふしぎ遊戯」(2016年)、「悪ノ娘」(2017年)のミュージカルで主演を務め、原作再現としてこれ以上ないくらいのハマリっぷりを見せてきた。
今回演じた四号はチームのムードメーカーで、明るく、可愛く、ギャルな性格のヨルハ。衣装も1人だけショルダーレースで飾り、黒いゴーグルも眼帯風にお洒落にカスタマイズ。田中自身も「ヨルハの中で一番お洒落な役ということで、厚底にしてもらって、リボンもしたりとか、普段の私でいける感じの役です(笑)」と、お気に入りの様子で笑顔を見せた。
過去の舞台では情感豊かな芝居や日常的な自然な芝居も見せてきた彼女だが、今回はそんな四号のためか、キャラクター性が全開に。1つ1つの仕草が可愛いのはもちろん、まるでフィギュアのような容姿も観客の目を引き付けていた。もちろんキャピキャピの芝居だけではなく、殺陣は鮮やかに決め、時にはシリアスに。役者としての引き出しもしっかり見せる。そして、圧巻は一幕目クライマックスに訪れた歌唱パートだった。
生演奏による「ガダルカナル」のイントロが始まると、マイクを手にする田中が上段ステージに現れる。田中のソロから始まり、河野万里奈とのツインボーカルに。そしてエミ・エヴァンスも加わり、トリプルボーカルへとユニゾンを広げていく。さらに田中はダンスにも合流するが、激しく踊りながらもビブラートを効かせる歌声は一切ブレず、ますます響き渡るほど。モーニング娘。卒業後も歌の道に進んだ“ボーカリスト・田中れいな”の実力が遺憾なく発揮され、このシーンばかりはヨルハの舞台でありながら、田中のライブステージのようでもあった。
最後、四号は二号を生かすため、「さよなら」と笑いかけながら自爆するが、そこまでの全ての芝居は田中れいなだけが作れる、彼女らしい四号だった。
終演後の挨拶では、「ヨルハ4人は楽屋でも固まることなくていつもみんな別々なことをしてるんですよ。そういうところも本当にヨルハそのままなんですけど、でもすごくいやすくて、本当にいい4人だと思いました。こういうビジュアルになれたことにテンション上がって、武器も『目立つやん! カッコイイやん!』っていう軽いところから入ったんですけど、振り回したらとんでもなく重くて。この重みを表現するにはどうすればいいのか、試行錯誤しながら挑戦した舞台でした。この業界に入って16年経つ今でも新しい発見、課題があるんだなと思えた舞台でした。皆さん、8公演ありがとうございました」と笑顔でコメントした。
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