田中れいなが放った2.5次元キャラの魅力と圧巻のライブパフォーマンス!「音楽劇ヨルハVer1.2」千秋楽!!

2018/02/15 19:00 配信

アイドル インタビュー

銀髪が映える田中れいなのヨルハ四号。歌唱パートでのパフォーマンスは圧巻だった

演じ切れたかな、どうかな?


――悲しい物語ではありますが、田中さんの芝居はとても明るいものでした。

仲間がどんどん死んで、最後には四号も死んでしまうんですけど、悲しく死んでいくならそこをいかに悲しく見せるかが大切だと思って、途中までの楽しいシーンを楽しく明るく演じようと思いました。

でも、おバカなキャラっていうのはあるんですけど、あまりバカっぽく見られたくはない(笑)。お洒落が大好き、明るくてみんなを元気にさせるという四号を演じ切れたかな、どうかな?という感じです。

――初挑戦の殺陣はいかがでしたか?

初めてなのに、一番重くて大きな刀を渡されて、「うわ~、最初からすごいのにぶつかった」って思いました(笑)。殺陣がこんなにも力を使って、手だけでなく足で踏ん張らないといけないとか、色んなことが勉強になりました。稽古で振りをつけてもらっていた時は「まだあるの?」っていうくらい長く感じたんですけど、実際通しでやってみるとあっという間でしたね。

私は今回の舞台、“格好良い殺陣を見せる”というのを目標にしていたんですけど、いきなりゲネ(ゲネプロ)で刀が折れる(刀身が抜けた)というハプニングがあって(笑)。「これはアドリブ力が試されている!?」って感じでとっさに続けたんですけど、柄だけじゃないですか? 本格的な殺陣が初めてなので他がどうなのかは分からないんですけど、今回のれいなの殺陣って、(長い刀のため)遠近法をめっちゃ使わなきゃいけない振りになってるんですよ。

その感覚が分からないから最初はどうしても近寄って斬りかかっちゃって、みんなに「危ないよ、危ないよ」って言われてたんですね。でも、折れて“これくらい”になってしまったのに遠近法とか言ってたらおかしいから、「どうしよ!?」って一瞬の中で考えて、残った柄で近くから斬りにかかりました(笑)。ゲネでのハプニングで良かったです。

マイクを持つとスイッチが入るんですよ


――歌唱パートですが、まさかマイクを手に歌うとは思っていなかったので驚きました。

そうなんですよ。最初れいなも全然知らなかったので、聞いた時は嬉しくなりました。「マイク持っていいんだ!」って。やっぱりマイクを持つとスイッチが入るんですよね。もちろん四号であることを忘れてはいけないんですけど、歌の部分は田中れいなのパフォーマンスをアピールするチャンスなのでいつも気合が入ります。

こんなふうに歌うんだ、こんな歌声の子なんだと、ボーカリストとしての田中れいなを見てもらいたくて。何分かの短い中で、お客さんの目に焼き付けてやるぞっていう気持ちで歌ってましたね。

――ヨルハの衣装と合わさってライブのようでした。

私、ファッションもちゃんとしてたくて、四号は私にぴったりの役と言ってもらえてたので、スタイル的にちょっと田中れいなを入れてもらったんですね。この厚底とか(笑)。本音を言うと最初は「殺陣、大丈夫かな?」という不安があったんですけど、その不安以上に四号の素敵なルックスに引き込まれていきました。銀髪だったり、リボンだったり、1人だけガーターベルトでエロ可愛いみたいな感じがすごく大好きです。

厚底なんかは殺陣にはホントにダメな靴で、みんなに「大丈夫?」って心配されるくらいやりづらいんですけど、それでも見た目は絶対に大事にしたいんです。

れいなのことをフィギュアみたいだねって言ってくれる方も多くて、そういう風に見てくれる方の夢を壊さないように、ルックスもちゃんとして殺陣もこなす。そんな課題がたくさんあった舞台です。

――最後にファンにメッセージをお願いします。

今回、この「ヨルハ」という作品に携わることができて、本当に嬉しく思っています。皆さんも「ヨルハ」の世界観にどんどん引き込まれていって、最後はズーンとした心で帰っていったんじゃないでしょうか(笑)。

悲しいなとは思うけど、「イエーイ!!」みたいなテーマではなく、そこは演じている側も袖から見ていると泣きそうになってくるところでした。でも、そういう感情にさせられるというのが逆に素晴らしいところでもあると思うし、少なくとも私はお芝居のそういう部分が楽しくて舞台に立たせてもらっています。

舞台って完璧だと思っても毎公演得るものが必ずあって、前日の自分よりどんどんレベルアップしていくんです。これからもそういう自分を見せられたらなと思います。

田中は5月に次の舞台「信長の野望・大志」を控えており、そこではヒロインとなる織田信長の妹・お市を演じる。「ヨルハ」の糧がどう生かされていくのか、こちらの公演も楽しみなところだ。

文:鈴木康道