NHK教育で放送中の手話講座番組「みんなの手話」が、放送開始20年目を迎え、新年度からリニューアルすることが決定。29日、都内のNHK放送センターで取材会が行われ、新たに司会を務めるSPEEDの今井絵理子と、講師役の早瀬憲太郎氏が出席した。
日本で唯一手話を学べる同番組は、これまでモデルの加藤夏希や、落語家の林家正蔵が司会を務め、初心者にも分かりやすい、全身を使う豊かな手話の表現を提供してきた。今後は中級者も楽しめるよう、今井が手話で絵本を語る「絵理子の世界にようこそ!」や、手話の方言を紹介する「探検!ご当地手話」など、新コーナーが続々登場する予定だ。
聴覚障害の息子を持つ今井は「息子が生まれてからずっと見ていて、この番組を通して手話を覚えたので、出演できて本当にうれしい限りです。初めての収録はすごく緊張したけれど、たくさんの方に手話という“言語”を知っていただけたらと願っています」とコメント。また、新コーナー「チャレンジ!“なりきり”シアター」で、難易度の高い手話表現にも挑戦するが、「早瀬さんの速い手話を読み取るのが難しくて、まだまだだなと思う。ハードルは高いけど頑張ります」と意気込んだ。
手話が大きくて分かりやすいと定評の早瀬氏は、映画「ゆずり葉」('09年)で監督を務めるなど、さまざまな分野で活躍中。今井に対して早瀬氏は「手話の表現や気持ちの伝え方がすごく上手。これまで“マジメ”“福祉”など暗いイメージだった手話を、明るく楽しいイメージに変えてくれるのでは」と期待を寄せた。
また、最近した手話の会話を聞かれた今井は「息子がSPEEDのDVDを見ながら『これ、ママ、ライブ、歌ってる』と言うので、『うれしい? 嫌? どっち?』と問うと、『うれしい、楽しい』と手話で表現してくれたんです」と心温まるエピソードを披露。さらに、視聴者に向けて、「いろいろなコーナーがあるので、録画しながら何度も何度も見ると上達すると思います」とアドバイスした。
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