いよいよ終盤戦! フィギュアスケート・羽生結弦&宇野昌磨の魅力を深堀り!【平昌オリンピック】

2018/02/16 19:12 配信

芸能一般

2月16日にフィギュアスケートショートプログラム(以下SP)が開催され、1位に羽生結弦、3位に宇野昌磨と大健闘した。続く、フリースケーティング(以下FS)では、どのような戦いになるのか?羽生と宇野のこれまでの試合を振り返る。

技術と芸術性の双方で最高峰の戦いが始まる


羽生結弦がSPとFS、総合得点で世界歴代最高得点を更新し続けた、2015年のNHK杯とGPファイナルを境に流れは一変。ジャンプの技術とスケーティングの芸術性を異次元のレベルで融合させた羽生を、現行の採点方式の下で超えるにはどちらかで突き抜けた構成にするしかない。

必然的に高得点が望めるジャンプに比重が置かれ、昨年の四大陸選手権のFSでネイサン・チェン(アメリカ)が4回転ジャンプを5回組み込む高難易度の構成に成功した。

五輪シーズンも全体的にその傾向が続いているが、同時にけがのリスクも高まり、実際に羽生が右足関節外側じん帯を損傷して長期離脱を強いられた。その一方で4回転ループも成功させたチェンは5種類の4回転ジャンプを跳べる選手となり、宇野昌磨もアクセル以外の5種類を跳べるまでに成長。それでもFSなどの世界歴代最高得点保持者は今でも羽生だ。ジャンプは失敗するリスクと背中合わせとなるだけに、芸術性を含めた総合力が問われてくる争いになりそうだ。

羽生の超人ヒストリー(主な試合をピックアップ)


怪我の心配がされたが、2月16日のSPでは完全復活を見せてくれた羽生結弦写真=アフロ


●衝突事故から4回転ジャンプに挑戦(2014年11月 「GPシリーズ中国杯」)

SP2位からの逆転を狙う中、FS直前の6分間練習で他選手とぶつかり頭部切傷。痛々しい姿で4回転ジャンプに挑戦し、2位に。ソチ金メダリストの意地を見せた。

●330点超えの銀河点を出す!!(2015-2016年12月 「GPファイナル」)

ノーミスの演技を披露し、自身の持つ世界記録を軽々塗り替え史上初となるGPファイナル3連覇。構成点はSPとFS共に満点に迫り、合計330.43点を記録した。

●足のケガを抱えながら、2位に(2016年3月「世界選手権」)

けがを抱えていたが、SPは自己ベストに肉薄する高得点で3試合連続100点超えを記録。「見たか」と雄たけびを上げた。FSでは転倒し、2位となったが、底力を発揮した。

●まさかの逆転優勝! (2017年3月「世界選手権」)

'17年3月の世界選手権。羽生はSPで連続ジャンプの着氷に失敗し、1位に10.66点という大差をつけられ5位という結果に。震える声で「悔しい」とつぶやいたが、翌日には心機一転。4回転4本に加え、ジャンプを加点付きで成功させるノーミス演技を披露。FSで223.20点を出し、自身が持つ最高得点を更新した。

宇野の急成長ヒストリー(主な試合をピックアップ)


【写真を見る】子供から大人の顔つきに変わりつつある宇野昌磨。得点となるジャンプを確実に決め、成長してきた写真=YUTAKA/アフロスポーツ


●羽生を追って世界ジュニアで優勝(2015年3月「世界ジュニア選手権」)

トリプルアクセルで完璧な出来を見せたSPで1位に輝いたが、FSでは精彩を欠いた演技で課題も。しかし、羽生に続いて、日本人5人目の世界ジュニア制覇となった。

●逆転優勝で、初の表彰台へ(2016年12月「全日本選手権」)

羽生欠場の中、実力を発揮すべく挑むが4回転が決まらずSPは2位。FSでは3回転の連続ジャンプを成功させ、みごとに優勝。プレッシャーから終演後は涙があふれた。

●初の4回転ループで羽生と並ぶ(2017年2月「四大陸選手権」)

SPで史上4人目となる100点台をマークし羽生を抜き2位に。FSでは、自身初の3種類4本の4回転の着氷に成功。総合では羽生を超えられなかったが3位に。

●連覇で羽生に近づいた全日本選手権 (2017年12月「全日本選手権」)

昨年12月の全日本選手権。宇野は、ジャンプで減点され「SPのノーミスは難しい」と語ったがSPは1位。FSの冒頭では4回転ループを含むジャンプが成功するも、後半のジャンプに不安定さを残した。しかし、4回転トウループを連続ジャンプの後半に構成する大技に挑戦。連覇を果たし、五輪に向け好感触の結果に。

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