そんなチェン監督の世界観を現実のものにしたのが壮大なセット。
「塔の上に立って360度見渡してもどこまでも長安の街が広がっているんですよ。本当にすごいと思いましたね。映画のまま、違和感は全くなかったです。なかなか味わえないスケールの大きさです。中国でも最大規模で、チェン監督だからこそだと言われ、さすが!と納得しました」
そして、今作の空海のセリフはほぼ中国語。
「覚えるのが本当に大変でした。これまで中国語に触れたことがなかったので、ただひたすら覚えましたね。現地では、演技か中国語の勉強しかしていないほど。学生時代に戻った感じ(笑)。日常でも中国語を使っていたんですが、今でも覚えているのは『明天見(ミン ティエン ジェン)』。“また明日”というあいさつですが、これを言うと一日が終わるので解放される。ホッとする魔法の言葉です」
5カ月にもわたる撮影は、染谷にとってすごくいい経験になったはず。
「生涯忘れられない作品の一つですね。ハードルも高く、今までやってきた感覚では乗り越えられなかった。それを終えた今、まだ余韻に浸っています。こだわれるものはとことんこだわった方がいい、ということをあらためて感じた作品でした。チェン監督のアーティスティックで壮大な物語をぜひ楽しんでください!」
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