高良健吾がたどりついた「ダメ男」の正体とは…?

2018/02/27 19:11 配信

ドラマ

多額の借金を抱えたダメ男が、謎の組織から送り込まれた“怪女”とともに、付き合っていた女たちに別れを告げてまわる…。伊坂幸太郎作品の初の連続ドラマ化で話題の作品「連続ドラマW『バイバイ、ブラックバード』(全6話)」がついにスタートした。主演の高良健吾が演じるのは、女性と“5股”をかけていながら、多額の借金をかかえた男・星野一彦。

『バイバイ、ブラックバード』で星野一彦を演じる高良健吾撮影=中川容邦


「星野本人には、“5股”という意識があるわけじゃない。目の前の女性から求められるから、それに応えたくなっちゃう、そんな人なんです。そのことが誠実か不誠実か、ということ以前に、単純に人がいいんだと思うんです。相手が何か困っていたら手を差し伸べ、助けてしまう感覚。ある意味、人間として純度が高い。その結果、莫大な借金を作り、組織に連れ去られる、みたいな状況に陥ってしまうんですけど…」

伊坂幸太郎作品では映画『フィッシュストーリー』で、パンクバンドのボーカルを演じた高良。

「『フィッシュストーリー』では若者というか、自由さを出して演じていました。それとの比較でいうと今回はせりふまわしの感覚がだいぶ違いますね。そもそも、星野のせりふって、出てくる登場人物の中で、一人だけちょっと違うんです。あの独特なせりふ回しは台本どおりなんですけど、今回はせりふに縛られるという制約を自分で作って演じました。

星野を演じるうえでは、そのやり方に支えられた、という感覚がありますね」

森義隆監督とは、映画『ひゃくはち』以来約10年ぶりに現場をともにした。

「あのとき僕は19歳。いま、30歳。やっぱり自分が変わった姿を監督にちゃんと見せたいなという意気込みはありました。一方で、監督のアプローチも、以前とは変わったと感じましたね。当時森さんは28歳で、今の僕より若いのにあんな映画を撮ったんだな、ということも驚きですし。『ひゃくはち』の後に発表された『宇宙兄弟』(’12)や『聖の青春』(’16)を追いかけて見ていくと、語り口は淡々としていっているのに作品の熱量はどんどん増してきているのを感じました。今回のドラマでもそれを思いますね。森さんの演出は、より言葉が少なくなっていて、でもその言葉が少ない中に、熱量は増しているっていう。自分も表現としてはそれは目指すところだったので、お互いにいいセッションができたかな、と思っています」

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