10周年のKalafinaから夢を追う人たちへ―「―10th Anniversary Film」インタビュー

2018/03/09 11:00 配信

映画 音楽 インタビュー

デビュー10周年を迎え、初のドキュメンタリー映画が公開となるKalafina(左からHikaru、Keiko、Wakana)へインタビュー

歴史秘話ヒストリア」(毎週金曜夜8:00、NHK総合)や、アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」(2011年)などの主題歌で知られる3人組ボーカルユニット・Kalafina。デビュー10周年を迎え、1月23日には10周年を記念した日本武道館公演を成功させたばかりだ。

そんな彼女たちの素顔やライブ映像などを収めた、初のドキュメンタリー映画「Kalafina 10th Anniversary Film ~夢が紡ぐ輝きのハーモニー~」が3月30日(金)より公開となる。

今回、Kalafinaの3人にインタビューを行い、映画の裏側や見どころ、そして音楽業界で活躍することを夢見ている人たちへのメッセージなどを聞いた。

――初のドキュメンタリー映画となりますが、ご自身たちの活動を映画にすると聞いた際の感想をお聞かせください。

Wakana:私たちのことを何カ月も密着して撮っていただいた経験が今までなかったので、最初は驚きました。ただ、自分自身も客観的にKalafinaというものを見てみたいと感じましたし、武道館ライブへの歩みを映画としてお客さまと一緒に見られるのは面白そうだなと思いました。

Keiko:初めて聞いた時は、ずっとカメラがそばにいるということで、自分の行動や発言が不自然になってしまわないか不安に感じました。これまで海外公演などの時にカメラを回していただいたことはありましたが、半年という長い期間を撮られることはなく、さらにライブ本番の直前や裏側など自分たちのメンタルが敏感になっているところを撮影するということで、正直不安でしたね。

“ドキュメンタリー映画”と改めて言われると恥ずかしさもありますが、私たちが軸としてこれまで10年間やってきた、ライブ活動へ向かう普段通りの過程が映像になっています。

Hikaru:最初に聞いた時は「映画!?」と驚きました(笑)。ファンの皆さんとは、普段はライブ会場で、ステージからの距離で向き合っていますが、あの大きなスクリーンで見ていただくと考えると恥ずかしさがありましたね。やはりアップになるとすごく大きく映し出されるものですし、緊張ですごくドキドキしていました。

――昨年秋に行われた世界遺産コンサートから河東茂監督による密着取材がスタートしたとのことですが、監督の印象はいかがでした?

Wakana:監督はどんな時も冷静で動じない方でしたね。カメラマンの方と監督、スタッフさんによる密着取材だったのですが、「Keikoさん、これは○○ですか?」といつも冷静に質問をされて。結構ピリピリした雰囲気の中などでも監督は常に変わらなかったので、それが私たちにとって逆に良かったですね。

監督は“何が見る人にとって面白いのか”を常に考えていらっしゃって、そういった場面を半年という膨大な時間の中からフィルムにまとめてくださったのですごいなと。監督の冷静な目線で見ていただいたからこその瞬間が詰まっています。

あとは、笑う時も「わっはっはー」ではなくて冷静に笑う方でしたね(笑)。

Keiko:思い出しちゃった(笑)。キャラが立ってて、「ちびまる子ちゃん」にいそうな感じ(笑)。

Wakana:“河東監督”というキャラが出来上がっている感じで、穏やかでとても話しやすい方でした。やはり常に撮られていることに初めはなかなか慣れなかったですが、だんだんと3人とも慣れてきて、最後には監督やカメラマンの方がいてくれることへの安心感も生まれました。

質問される内容は、私たちにとっては意外なものも多かったです。というのも、この3人の中だとそれは普通のことなのですが、客観的には意外に映るらしく、皆さんが何を知りたいのか逆に私も勉強になりました。

――KeikoさんとHikaruさんの目には、監督はどのように映りましたか?

Keiko:初めてお会いしたときに「監督って呼ばないでください」と言われ、それからはずっと「茂さん」と呼んでいます(笑)。初めからそれぐらいかしこまらずに、なるべく私たちをリラックスさせようとすごく気遣ってくださる方だなという印象を受けました。

その印象通り、私たちが音楽と向き合う時間もそうでない時間も、「自分たちが密着していることで気が散ってはいけない」という気遣いをしてくださったので、すごく感謝しています。

Hikaru:普段からHikaruはあまりしゃべるタイプではないこともあって、監督の方からよく話しかけてくださいました。密着していただいている間、時間があると、監督がご自身のお仕事やご家族のことなどをお話ししてくださったんです。何気ない話で空気を和ませてもらって、柔らかい人だなという印象でした。

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