映像冒頭では、カラオケを楽しむ益田と鈴木の仲むつまじい様子が映し出されるが、直後空気は一変。不穏な空気漂う中、鈴木がかつての少年Aだと疑いを持つ益田は声を震わせながら、「友達なら教えてくれよ…、何やったのか」と鈴木に問う。
そして加害者の父親として、日々贖罪に向き合うタクシー運転手・山内(佐藤浩市)、AV出演を強いられた過去を持つOL藤沢(夏帆)、益田の元恋人であり、自身もジャーナリスト・杉本(山本美月)、鈴木の少年院時代の担当法務教官・白石(富田靖子)。
次第に物語は複雑に絡み合い、2人の思いから、彼らを取り巻く人物たちの思いへと交錯していく。
「抱えるしかないだろ。あいつらは死んで…。でも俺たちは生きてる」という益田の言葉で締めくくられるラストには、静かにほほ笑む鈴木と、咽び泣き鈴木に謝罪する益田の姿が。益田が流す、大粒の涙が意味するものとは?
映画化に当たり、瀬々監督は「“覚悟”というよりは、こういう世界があってほしい“願い”と言えるかもしれません」と切なくも力強い思いを込めた。
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