――撮影中に大変だったことはありましたか? 国が違うと意思疎通とか大変かと思うのですが…。
意外とそういうことはなかったです。台湾のスタッフさんは、「日本の方たちは、先のことを考えていてとても細やかだね」と感心されていました。でも、とっさの出来事に対応するという部分では、日本の方より台湾の方が柔軟性が優れているかもしれません。私は20代の頃に中国映画「幻遊伝」(2006年)などに出演させていただいたりと、これまで台湾の方と触れ合う機会はあったからか、現場は過ごしやすかったです。
――本作の中でお気に入りのシーンはどこですか?
琵琶湖のシーンですね。梨花は琵琶湖を見ながら小さい頃の話をするんですけど、ここは彼女が本当に自分の素直な気持ちを吐き出せる場所だと思います。梨花にとって、すごく落ち着く場所ではないでしょうか。
――田中さんにとって、そのような場所はありますか?
私は福岡・久留米出身なんですけど、久留米に帰って筑後川に架かっている橋を見るとなんだか梨花と同じような気持ちになっているかもですね。
――日台合作ということで海外の方にも幅広く見ていただける作品だと思うのですが、田中さんの中での注目ポイントを教えていただけますでしょうか。
外国の方に言われて初めて気付く日本人らしさとか、日本特有のことってあると思います。触れたことで、初めて気付くみたいな…。私としても、この作品から教わることがすごくありました。
また、外国の方に「あっ、これが日本なんだ!」と知っていいただけるのはうれしくて、誇らしい気持ちにもなります。ぜひたくさんの方に見ていただき「自分の“おもてなし”って何だろう?」とか考えながら、自分が思っている価値観で自由に見ていただきたいなと思います。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)