何が好きって、じろうさんの脚本はパワーワードの連続なんです。せりふがこんなにも際立ってることってなかなかない。
特に覚えているのは、(3月12日放送・第8話の)「パンダ座り」。「パンダ座りって何?」「どういう世界観?」と、それは4人でザワつきました(笑)。
そんな8話は、コウキたち4人の集まりが羽生君研究会からパンダ研究会になったという変遷が明らかになりました。その流れもわけ分からんけど、最高ですよね (笑)。面白いだけでなく、何かに熱くなると、ギュッと集中する人たちという個性もきちんと描かれていて、彼らのキャラクターがすごく表れていました。
せっかくのコウキの「バカメン日誌」ですから、コウキのメーン回となった第4話(2月12日放送)についても、話をしたいと思います。
4話は、みんなで温泉旅館に行く回で、僕が演じるコウキがアソコを見せたくなくて、ゴネまくる(笑)という話でした。
そもそも、ストーリーにおける起承転結の「起」の部分が、タムラ(新井浩文)さんの「お前ら、互いのアソコを見たことあるか?」という問い掛けですよ(笑)。“じろう脚本”はどの話もそうなんですけど、特にあの話は、話のフリで心をつかまれて、「あかん、もうこれ読み始めたら最後まで読まないと無理!」と引き込まれました。
しかも、4人とも台本を読んで、コウキは“小さいこと”がコンプレックスだと思っていたんですけど、撮影が進むにつれて、「大きくて恥ずかしがっているんや」ということに気付いたんです。
それに気付いたのは、最後に見せ合うシーン。それまでずっと“小さい方”の前提で撮影していたので「大丈夫かな」と不安もありましたが、結果として面白くなったと思います。
そして、マオとコウキが部屋でケンカするシーン。台本上は、部屋のシーンがあって、回想が入って、部屋のシーンに戻って、という流れだったんですけど、監督が「一気に行っちゃおう!」って言って、部屋のシーンを通しで撮影することになり、20分以上の長回しになりました。ここまでの長回しは人生で初めてのことだったので、僕も濱田君も、ハラハラしてるし、舞台みたいな緊張感がありました。
僕と濱田君は必死にケンカしているのに、それを傍から見ている藤井君と吉田君の顔をチラっと見たら、すごく抜けた顔をしているから、それがまた面白くて(笑)。4話は読んで面白い、演じても面白い、見ても面白い、という思い出たっぷりの回でした。
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