「サヨナラ」
一般的には別れの言葉として使われることが多いが、ある往年の名曲では、別れの言葉じゃなくて“再び逢うまでの遠い約束”と言っている。それはそれで正しいのかもしれない。
いきなり感傷的な導入になってしまったが、3月24日に東京・六本木morph-tokyoで、あるアイドルグループがファンに「サヨナラ」を告げる解散ライブが行われた。
そのアイドルは、当地・六本木を本拠地として、2015年1月28日にメジャーデビュー。以来多くのファンを魅了してきたYUKINO、KIRI、RIMA、KAREN、MISAKI、HINAによる6人組ダンス&ボーカルユニット・La PomPonだ。
その夜公演の模様を前編・後編に分けて、たっぷりとリポート。メンバーのラストメッセージもほぼ全掲載する。
1月28日にデビュー3周年の2ndワンマンライブを行って以来、約2カ月ぶりにファンの前に姿を現し、行われるライブ。
そして彼女たち6人で行う最後のライブということもあり、会場のmorph-tokyo周辺は開場前から異様な熱気に包まれていた。
La PomTer(=ファン)同士で思い出を語り合う者、既に泣きそうな者、無理をしてでも笑顔を見せようとする者、それぞれ思い思いの表情で開演のときを待った。
そして開場し、いざ開演直前。La PomTerの数人が音頭を取って、「泣いても笑っても最後! みんなで笑顔で送り出そう」と高らかに宣言すると、会場全体に「ウォー!」というかけ声が響き渡った。
いざ、幕が上がり、La PomPonの6人が登場するころにはすさまじい熱気が会場を包んでおり、そんな中で「LPP DANCE ANTHEM」をクールに決めるメンバー。
おなじみのソロコールにそれぞれのソロダンス、とてもこれで解散するユニットとは思えない力強いまなざしと、2カ月ぶりのパフォーマンスとは思えないほどのクオリティーで、La PomTerを圧倒する。
ダンスに続いては、大切なデビュー曲「BUMP!!」へ。同曲が始まる前に行う恒例の円陣もこれが最後かと思うと、見ている方も感慨深い気持ちになるのをグッとこらえて見詰めていると、La PomTerのコールはこれまで聞いたことがないくらい大きく、熱くなっていた。
「みんなでラストBUMP!!しよう!」のかけ声で、「BUMP!! BUMP!! BUMP!!」と会場一体となってサビを歌い、ライブに勢いをつけると、3曲目は彼女たちの代表曲の1つでもある「謎」だ。
序盤にYUKINOとKIRIが交互にソロで歌うパートでは、La PomTer1人1人に語りかけるように視線を送りながら丁寧に歌い上げた。
思えば約2年半前、ザテレビジョンとして初めて彼女たちに取材をさせてもらったのがこの「謎 /ヤダ!嫌だ!ヤダ!~Sweet Teens ver.~」のリリースタイミングだった。
その時は以来、ここまで頻繁に取材させてもらうことになるとは思いもよらなかったし、正直なところ全員声だけで判別できるようになるとも思っていなかった。と、そんなことはいいとして…。
素人目に見ても、その当時とは比べ物にならないダンススキル&コンビネーションで繰り広げた「謎」が終わると、メンバーは一旦袖にはけ、「謎」のピアノがしんみりと会場に響いた。
静寂に包まれる客席。La PomTerたちの鼻をすする音がはっきりと聞こえてきたが、果たしてこの春の陽気からくる花粉症の鼻水か、汗が鼻につたったのか、それとも…。
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