公開まで2週間を切り、映画の詳細も明らかになってきた。
4つの短編オムニバスからなる映画「クソ野郎と美しき世界」は、「新しい地図」が初めて製作を手掛けた劇場公開作品。稲垣・草なぎ・香取それぞれが出演する3つのエピソードが緻密なコンセプトの下でつながり、ミュージカル仕立ての最終エピソード「新しい詩(うた)」で1本の映画になる仕掛けになっている。アクションあり、ファンタジーあり、ラブあり、ミュージカルありのオールジャンルムービーだ。
映画「愛のむきだし」(2009年)でベルリン国際映画祭・国際批評家連盟賞を受賞し映画界の寵児となった園子温が脚本・監督を務め、嫉妬に狂う若頭の大門(マッドドッグ)役に浅野忠信、大門の手下で元ボクサーのジョー役に満島真之介、大門に追いかけられ自分はゴローを追うフジコ役に馬場ふみかを配した。稲垣は天才ピアニスト・ゴロー役。
全力で走る女、フジコ。フジコを追う不気味なマスクをした極悪人「マッドドッグ」。マッドドッグの手下で元ボクサーのジョー。彼らが向かう先には美しい指を持つ天才ピアニスト、ゴロー。さらに、でんでん、神楽坂恵、野崎萌香、冨手麻妙、スプツニ子!も出演。疾走感あふれる園ワールドを紡ぎ出す。
舞台「トロワグロ」で岸田國士戯曲賞を受賞した山内ケンジが脚本・監督を担当し、そのシュールな世界観を発揮する。歌を食べる歌喰い役を弱冠11歳のモデル・中島セナが、歌えなくなったアーティスト慎吾役を香取慎吾が務め、歌を食べて生きる少女「歌喰い」と歌えなくなったアーティスト香取慎吾の不思議な関係を描く。食べられた歌の行方は――。
共演の中島は本作で映画デビュー。山内監督が「雑誌でお見かけしたとき、まさに歌喰いのイメージで、実際にお会いしたら本当に何も話さなくて。あてがき(本人に合わせて台本を書いた)と言えるような感じです」と絶賛する新たな才能にも注目だ。
お笑いコンビ・爆笑問題の活動のかたわら文筆活動も行う太田光が脚本・監督を務める。死んだ子供の腕を探す妻・裕子を尾野真千子、クズな夫・オサムを草なぎが演じるロードムービー。失った息子の右腕を探す旅に出た夫婦。裕子に美人局をさせては罠にかかった男たちを脅し日銭を稼ぐクズな夫オサム。二人は沖縄の海へ向かい、ある出会いを果たす――。新井浩文、健太郎の出演も明かされている。
手掛けたウェブ広告が世界三大広告賞すべてのインターネット部門でグランプリを受賞した映像ディレクター・児玉裕一が脚本・監督を担当。夜な夜な“クソ野郎”たちが集まるダンスフロア「クラブ・クソユニバース」を舞台に、“クソ野郎★ALL STARS”が入り乱れてにぎやかなミュージカルを繰り広げる。クラブ・クソユニバースの支配人役に池田成志。
4つのエピソードを通して描かれる、“クソ野郎”たちがたどり着く“美しき世界”に注目だ。
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