――堀江さんが主演した「Re:キューティーハニー」と、今作の「Cutie Honey Universe」はどんなところが違うのでしょうか?
私は世代的に一番最初の「キューティーハニー」は見たことがないんですが、今回のは「Re:キューティーハニー」とも違う、もっと原作(漫画)に近い「ハニー」なのかなって思います。あえて昔の漫画の面白い表現がそのまま生かされているシーンやツッコミどころが残されていて、レトロな部分と現在のアニメの格好良さが合わさった雰囲気があると思います。
当時世代だった方には懐かしさがありつつ、でも古い感じはしないと思うし、今のアニメ世代の方にはすごく新鮮に映る作品だと思います。今と昔の良いところが詰まった作品なので、広い世代の方々に見てもらいたいですね。
――キャラクターのビジュアルにもそういう原作の雰囲気は残されていますね。
レトロポップな感じですよね。夏子ちゃんなんかは特にそうで、可愛いデザインだなって思います。
――秋夏子はシリーズによってかなり設定が変わるキャラクターですよね。
そうなんですよ。「Re:キューティーハニー」の時は警察官になってましたよね。今回はハニーと同室の親友、可愛い普通の女の子なので、視聴者の方にも親しみやすいというか、入りやすいキャラクターだと思います。
ハニーちゃんのことが大好きで、戦っていることを知っているからすごく心配もしていて。純粋にハニーちゃんのことを思っている真っ直ぐな女の子なので、私自身も心情が重なって入りやすく、ハニーちゃんの親友を可愛く演じようと頑張っています。真綾さんのことが大好きな気持ちも夏子ちゃんに乗せて出していけますし(笑)。
――収録時、夏子に対してのディレクションはありましたか?
横山(彰利)監督さんからお話があって、「夏子はとにかくハニーちゃんの味方であって、ハニーちゃんのことを大事に思っているから」ということ、「キューティーハニーとして悪い人をやっつけているというのは知っているけど、アンドロイドということは知らないから」という説明をいただきました。
「ハニーちゃんが戦いから帰ってきた時の癒やしになる存在だよ」というのをすごく仰られていて、そういう部分を上手く出せるように心掛けています。ハニーちゃんがアンドロイドというのは私もすっかり忘れていたことなので、監督から言われた時は素でビックリしちゃいました(笑)。
――そういう夏子とハニー、2人のシーンも見どころになりそうですね。
夏子とハニーちゃんの、ちょっとイチャイチャしたやり取りは楽しみにしていてほしいです。あと、夏子は物語が進む中で“あること”に気付き出すんですが、それが事件とどう絡んでいくのか…? 先の台本をもらってないので、私も毎回の収録を楽しみにしているところです。
――現場で盛り上がったシーンはありましたか?
1話にあるんですけど、謎のムチはみんな笑ってました(笑)。あと、「この人は一体?」という不思議なキャラクターもたくさん出てきて、そういうツッコミどころも面白いです。
――謎のムチ(笑)。分かる人には分かると思いますが、男の子にとって「キューティーハニー」はそういうお色気シーンも楽しみなところでした。
そこは1話をお楽しみに(笑)。でも、もちろん表現として「いや~ん」みたいな感じのところはあるんですけど、変なイヤらしさとかじゃないんですよね。女子校の明るいノリみたいな感じで。
――「ハレンチ学園」もそうですが、明るいお色気というのは永井豪作品の特徴でもありますね。
そう! 可愛いなって感じなんですよ。誰かの妄想の中でハニーちゃんが「いや~ん」みたいなポーズを取ってたりとか。ハニーちゃんは特にスタイル抜群だから、健康的なお色気っていうのがピッタリですね。
お話的にも女子校だし、敵も女性だしで、女性同士の憧れや崇拝のような気持ちも描かれていると思います。ハニーちゃんに憧れている人や、ジル様に憧れている人だったりとか。
――シスタージルも過去作とはだいぶ違うキャラクターのようですね。田中敦子さんが演じていますが、どんな感じですか?
シスタージルさんは…カッコイイです!(笑)。敵なんですけど、とにかく格好良いんですよ。ジルさんのハニーちゃんに対する興味や執着がどうなっていくのかが、物語の大きな軸ですね。
――公式サイトのあらすじに不穏なことが書いてありますね。「シスタージルが偽名を使い潜入。ハニーは敵であることを知らず、シスタージルを純粋に信じ続けるが…」と。
それは1話を最後まで見ていただければ分かります! 1話だけでなく、最初の方のエピソードでハニーちゃんの生い立ちや人間関係が「キューティーハニー」らしく語られるので、絶対見逃さないでください。七変化のハニーがどう敵と戦っていくのか。クスっと笑ってしまう部分やハードな部分とか、ハニーちゃんの魅力と一緒に色んな要素が詰まった作品になっています。
「キューティーハニー」を知っている方はもちろん、今まで知らなかったという方にもぜひ見ていただきたい新しい「キューティーハニー」です。
取材・文:鈴木康道
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