――ショーンを演じる上で意識されたことは何でしょうか?
スーパーヒーローではないということを意識しました。彼は天才的ではありますが、人間ですから当然間違いもおかしますし、いつも正しいとは限らないんです。
自閉症と言えどもいろいろな症状があって、すべての自閉症を代表しているわけでなくて、彼特有の性格とか、癖とか、ユーモアのセンスとか恋愛とか、人間関係の部分が徐々に出てくると思います。
――演じる上で、参考にされた人や作品はありましたか?
リサーチの上で、デイビッド・ショアといろいろな文献を読んだり、ドキュメンタリーを見たりしました。あと、現場には常に自閉症のコンサルタントがいたので、参考にしていましたね。
――撮影をされていて、特に印象に残っているシーンや、大変だったシーンがあれば教えて下さい。
第一話の最後の方で、彼がどうして医者になりたいか話をするシーンがあるのですが、これがとてもチャレンジングでした。だいたい自閉症の方って感情がないと思われがちなんですけど、それはナンセンスで、感情は持っていると思うんです。ただ、それをうまく表現することが難しいだけで…。
ショーンは、とにかく内向的だし、寡黙な部分もあるので、感情をあらわにするときは、あまり大きくやることもできなくて。そういう、他の人と表現方法は違うけど、“感情は確かにある”という部分を表現することが大変でした。
――韓国版「グッド・ドクター」はご覧になりましたか?
最初の10分だけ見ました。実は、第一話のパイロット版は全く同じなので、同じ内容で自分のバージョンを作らないといけなかったんです。韓国の俳優さんもとても良かったので、彼をまねしてしまう恐れがあると思い、あえて見るのをやめました。
――作品の中で、特に注目してみてほしいところはありますか?
「ベイツ・モーテル」で、ネスター・カーボネルが3回くらい監督をしているんですけど、彼は「グッド・ドクター」でも監督をしているんです。どちらのシリーズもバンクーバーで撮影をしているので、もしかするとノーマン・ベイツ(フレディ)が歩いていた道をショーンも歩いたり、同じ風景が出てくることもあると思います。
――他に注目すべきキャラクターや、必見のエピソードがあれば教えて下さい。
ショーンとリチャード・シフさん演じるグラスマンの関係が非常に面白いと思います。10話目では、ショーンとグラスマンの対立という部分が描かれています。
また、5話目にはショーンの弟にそっくりな患者が出てきて、これもショーンのバッグストーリーを知る上で非常に重要なエピソードだと思います。
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