七変化にゲストキャラ、女性声優ファンにはたまらない「キューティーハニー」。浅沼晋太郎が見た釘付けポイントは!?

2018/04/13 06:00 配信

アニメ インタビュー

パンサークローと戦う捜査官・早見青児を演じる浅沼晋太郎

4月8日(日)より放送を開始する、アニメ「Cutie Honey Universe」(毎週日曜夜9:00-9:30、AT-Xほか)のキャストインタビュー。今回は早見青児役の浅沼晋太郎に、如月ハニーの魅力、作品の見どころなどを聞いた。

【真綾さんの親友役なんて! 幸せすぎる堀江由衣が「キューティーハニー」の魅力を語る!! より続く】

Cutie Honey Universe」は、天才科学者・如月博士によって生み出された美少女アンドロイド・キューティーハニー(如月ハニー)と悪の秘密結社パンサークローとの戦いを描いた、永井豪原作漫画のアニメ化作品。浅沼は対パンサークローに結成された組織・PCISの捜査官・早見青児を演じている。青児はハニーの秘密を知る数少ない人物であり、ハニーを支え、共に戦っていく。

「え、あの人が!?」という豪華女性声優のサプライズ


――青児役での出演が決まった時のお気持ちはいかがでしたか?

永井先生の作品では「マジンカイザーSKL」(2011年、OVA)で海動剣と、「サイボーグ009VSデビルマン」(2015年、OVA)で不動明の役をやらせていただきまして、今回また「キューティーハニー」という先生の代表作に出演できるとなり、とても嬉しく思いました。特に今回の「Cutie Honey Universe」は永井先生の50周年記念を締めくくる作品ですし、気の引き締まる思いですね。

――浅沼さんが感じる永井豪作品の共通性というものはどこにありますか?

“セクシーさ”というのが必ずどこかにあって、例えば「デビルマン」(1972年、NET系)であれば敵キャラがすごくセクシーだったり、「マジンガーZ」(1972年、フジテレビ)にもセクシーなロボット(アフロダイA)が出てきますよね。そういうところが永井先生の作品の魅力であり、「永井節」なのかなと思います。

あと、気を抜いているとハッとさせられるようなバイオレンスが突然飛び込んでくるところも。今回の「Cutie Honey Universe」でも、ちょっとそういうところがあるんですよ。お色気とバイオレンスって、「見たらいけないものかも?」と思いながらも見たくなってしまいますよね。それはもう、障子の奥の鶴みたいなもので。そこをくすぐるのが永井先生らしさだなと思います。

――如月ハニーの魅力はどういうところにあると感じますか?

やっぱり“変身”ですよね。女の子って小さい頃からお姫様のドレスを着たがるし、着せ替え人形とか好きじゃないですか。そういう女の子の変身願望を捉えたヒロインだと思うし、そこが一番の魅力だと思います。

もちろん男の子にも変身願望はあって、僕も藤子不二雄先生の「バケルくん」(1974年、小学館)は好きだし、格好良くとか、可愛くとか、違う自分に変わりたいという変身願望は、男女問わず誰にでもあるものじゃないですか。「キューティーハニー」が長く愛されている由縁ってそこだと思うし、それはもう、(初代の)歌詞にも「変わるわよ」って入りますよね(笑)。

――今回のハニーは七変化で担当キャストが変わるのも話題となっています。

そこは今までの「ハニー」にはなかった部分なので、ぜひ注目していただきたいですね。それとキャストで言えば、敵キャラやゲストキャラのキャストも豪華なことになっています。「えっ、この人が!?」というキャストが続々と出演してきます。ハニー側も女性ばかりだし、敵側も女性ばかりで、女性声優さんに詳しい方にはたまらないキャスティングで、豪華なゲストが続きますね。

あとは、滲み出るそこはかとない昭和感も面白いところだと思います。例えば“スケバンチーム”とか、「そのビジュアル!?」っていう感じが(笑)。所々の言い回しにもすごく昭和感が感じられて、僕ら世代なら、そういうところも楽しめるんじゃないでしょうか。

ギャグキャラではないけど…青児は父親と弟が“アレ”なので(笑)


――浅沼さんが演じる早見青児はどんなキャラクターなのでしょうか?

ハニーと一緒にパンサークローと戦い、彼女を支えようとします。熱血だけど、どこか頼りない部分があるみたいな、そういう青年ですね。「俺が守る!」と意気込むものの、ハニーは自分1人で何でもできてしまうスーパーガールなので(苦笑)。演技上ではそんな2人のバランスを意識して、前に出すぎない芝居を心掛けています。

実は如月博士(ハニーの父)役の森功至さんが初代で青児を演じられていた方で、そんな方の前で早見青児を演じるという恐れ多さもちょっとあったりと(笑)。

――見た目イケメンの青児ですが、ずっこけキャラみたいな役どころもある青年です。そういうギャップは演技上、意識されていますか?

ギャグはあってもギャグアニメではないので、特別そういう部分を強調して、というのはないですね。完全なギャグアニメの時は(アフレコ)ブースの向こうのスタッフさんをお客さんだと思って、向こうが笑ったら「今ので正解なんだ」と判断することが多いんです。それこそ許していただける範囲で急に喋りを変えたり、アドリブを入れることもあります。

そのキャラから少し逸脱しても“面白い”を優先する作品もありますが、「Cutie Honey Universe」はそういうのとはちょっと違うんですよね。ギャグはあるけども、作品の一番の芯はハニーの活躍なので。“カレーが赤く染まるほど福神漬けを入れちゃいけない”みたいな感じで、ギャグの部分を押し出しすぎるとスパイス過多になってしまうと思って。

普段の青児をしっかり演じた上で、青児らしいコミカルさを出すように意識しています。特に、青児のお父さん(団兵衛)と弟(順平)がちょっと“アレ”なんで…(笑)。2人にお任せというわけではないんですが、団兵衛と順平を極立たせるために、ギャグの部分では青児は一歩後ろに引こうかなと。

あの2人はとにかくすごいですから(笑)。青児のコミカルさは大事な要素ですけど、“ないならないで寂しい”くらいに思ってもらえたらありがたいです。

――七変化でハニーのキャストが変わっていくのは、掛け合いになると大変ではないですか?

確かに声が変わり、キャストさんも変わると、ついこちらも身構えて、別のキャラとして扱いたくなってしまうところはあります。でも、青児にとっては全員がハニーなので、別人ではないんですよね。相手が変わってもそこは変化しないように心掛けています。

――距離感を変えない?

自分の心持ちみたいなところですね。変身によって、可愛い、格好良いという個性が変わり、青児もそれに対する感情が瞬間的には出るでしょうが、彼だけは七変化のハニーも1人のハニーと見て、接し方を変えてはいけないと思っています。

僕は最初、青児はもっとハニーに対して目がハートな男なのかと思っていたんですよね。でも、演じてみて分かったのは、恋愛感情や憧れというものではなく、彼女に強い信頼を置いているんだということです。時々「♡!!」みたいなところが出てしまうキャラですが、自分とハニーの距離をしっかり持った男ですね。

――青児とハニーの関係がどう進んでいくのかは気になるところですね。

僕もアフレコ分の内容しか知らないんですよね。ある重要人物の秘密に、青児はいつ気付くのか。青児が「ん?」という表情をするシーンがあったんですけど、これは果たして何かに気付いた「ん?」なのか、それとも何も分かっていない「ん?」なのか。ちょっと僕にも分からないんですよね。青児はしっかりしているようで、割とおっちょこちょいなヤツなので。

――視聴者の立場では分かっているんですけどね。

そうなんですよ。だから、それこそ堀江(由依)さんの演じる夏子や僕が演じる青児は、「どれだけ視聴者目線になれるのか?」という部分が大切だと思います。

関連人物