佐々木希が演じる“アラサー女子の切実な物語” NHKの骨太な演出に“ドラマ通”も期待

2018/04/06 06:30 配信

ドラマ

【写真】結婚式での純白のウエディングドレス姿。美しい!(c)NHK


一方、同世代以上の視聴者層の広がりを秘めたテーマの奥深さも本作の魅力の一つ。メディアジャーナリストの長谷川朋子氏は、「“逃げ恥”の原作者・海野つなみが描く結婚観は深い。だから、この作品も『30歳女子の幸せ探し』という王道のテーマながら、同世代の女性が共感して楽しむものだけに終わらないストーリー展開に期待あり。NHKドラマ10枠らしい骨太な演出によって、幅広い層に刺さるドラマになりそうな予感も」とコメント。同世代の共感を得ながらも、それだけにとどまらない展開を予想する。

佐々木希の“一皮むけた演技”に期待


お互いに影響し合うアラサー女性4人のキャスティングも絶妙だ。

数々のアニメで声優を務めるほか連続テレビ小説「まれ」(2015年NHK総合ほか)で地元の女性・マキをミステリアスに演じた中川、「純と愛」(2012年NHK総合ほか)のヒロイン・純役などガッツある演技に定評ある夏菜、「わろてんか」(2018年NHK総合ほか)で初めは女中、のちに部下としてヒロインを支え続けたトキを演じた徳永。そして「雨が降ると君は優しい」(2017年Hulu)では体当たりの演技もこなした佐々木だ。

テレビ・ドラマ評論家でコラムニストの木村隆志氏は「喜怒哀楽の大きい演技ができる女優4人がそろった。“女性の仕事、恋、結婚をシビアに描く”展開はドラマ10の必勝パターンを含み安心感が。昨年『雨が降ると君は優しい』で激しい演技を見せた佐々木が、一皮むけた姿を見せるのか。ボロボロになるシーンこそ輝きを放ちそう」とコメント。大人の女性をターゲットにした同枠で、彼女たちが見せる新たな一面に期待を寄せる。

アラサー女子の共感だけに終わらない期待感のあるドラマ「デイジー・ラック」は、自らの人生を考えるきっかけになるかもしれない。

【識者プロフィール】

●ライター 小田慶子(おだけいこ) テレビ誌編集者を経てフリーライターとなる。日本のドラマ、映画に精通しており、雑誌やWebなどで幅広く活躍中。

●テレビ・ドラマ解説者 木村隆志(きむらたかし) 各媒体に月20本を超えるコラムを提供し、「新・週刊フジテレビ批評」(フジテレビ)などにもコメンテーターとして出演する。

●お笑い芸人 橋爪(はしづめ)ヨウコ 2002年にデビュー。2014年からはドイツみちこと“こじらせハスキー”として活動。テレビ好きで、ドラマ関連の連載も持つ。

●メディアジャーナリスト 長谷川朋子(はせがわともこ) フランス・カンヌで開かれる世界のテレビコンテンツ見本市を約10年取材。エンタメビジネス事情が得意分野で、多くの媒体で執筆。