武田梨奈が主演を務める映画「三十路女はロマンチックな夢を見るか?」が3月31日から公開中。
同作品は、三十路の誕生日を目前に夢もなく幸せもなく、年を取る女性の悲劇から幕を開ける痛快なロマンスを描く。
「ザテレビジョン」では、主人公・那奈を演じた武田にインタビュー。前編では、25歳で演じることになった三十路目前の那奈のことや、共演者、撮影の時のことなどを聞いた。
――まずは、「三十路女」というのが気になりますね。
インパクトのあるタイトルですよね(笑)。撮影の時が25歳だったので、三十路の女性を演じるっていうことに対してのプレッシャーはありました。もちろん、役の中身の役作りはできるんですけど、割と幼く見られたりしていたので、見た目やしぐさなどは、監督やメークさんと話し合いながらやらせていただきました。
――以前、「30歳は大人の女性」とコメントされていましたが、具体的にどんな女性と考えていますか?
一番思うのは“余裕のある女性”かなって思っています。私は普段から落ち着いているように見られることが多いんですが、実は内心ハラハラしていることが多いんですね。どの現場に行ってもいまだにすごく緊張するし、余裕を持てたことが一度もなかったんです。なので、余裕のある女性はすてきだなって思います。自分を少しほめてあげられるような女性は素晴らしいと思うので、そういう女性になりたいです。
私はオードリー・ヘップバーンさんが好きなんですけど、彼女が年を重ねていった時に、インタビューで「私の顔にはしわが増えた。ただ、それは多くの愛を知ったということ。だから、今の顔の方が好き」ということを言っているんです。まさに、それが一番の理想ですね。自分のしわや染みまで愛せる女性になりたいなって思います。
――武田さんはまだ26歳ですが、30歳になることを意識しますか?
正直、20歳を超えてから本当に一年が早くて、ちょっと焦っていた部分もあったんです。でも、この作品をやったことによって、三十路になるのがすごく楽しみになりました。周りから「女性は30からだ」って言葉もよく聞くので、早く30歳になりたいなって思えるようになりました。
――作中では、親友の寿退社を社内のあいさつで知った時の表情が最高でしたね(笑)。
ありがとうございます(笑)。絶望的な、一気に力が抜けてしまったような。あれはテストの時にあの表情をしたら、(山岸謙太郎)監督が「それ面白いから、それでいこう!」って言ってくださったんです。最初はもっと大きなリアクションなども考えていたんですけど、「いや違うなぁ」と思って。
でも、どん底というわけでもないじゃないですか。誰かが亡くなったわけでもないし。なので、どん底じゃないけど、何かやる気をなくしてしまった。イチでもないしマイナスでもない、“無”みたいな状態を作りたかったんですね。それであのリアクションが出てきました。
また、上司役の近藤芳正さんがすごくいい意味で「イラっ」とさせる演技をしてくださるので(笑)、乗せられてあのリアクションが出ました。
――プライベートで結婚への焦りなどは?
焦りとかは全くないです。結婚願望はすごくあるんですけど、全く想像がつかないですね。自分が結婚して、子供がいるとか。たぶん、今の私にはそういう余裕がないというか、今は自分の夢とか、やりたいことに対して突っ走っているからですね。いつになったら、そういう結婚などに向けて余裕ができるかっていうのは想像つかないです。ただ、理想はたくさんあります。
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