香取は、「山内監督とは17年前に一度ご一緒させていただていて、それ以来だったんですけど」と明かしつつ、完成を観たときの率直な気持ちを「もちろん4つのエピソードで1つの作品なんですけど……、まぁ山内監督と僕のところが一番良かったかなぁと思います(笑)」とちゃめっ気たっぷりに答えると、草なぎは「自画自賛」とツッコミ、「みんな(自分のが一番だと)そう思ってるよ」と稲垣。それにかぶせるように稲垣出演作を監督した園が「まぁ余裕でエピソード3には勝ってるなとは思いますけど」と太田に“宣戦布告”。
公開前からこのような“前哨戦”を繰り広げていた園と太田だが、この日ばかりは“休戦”としようという協定があったらしく、「ちょっと!そういうの言いっこなしってさっき言ったじゃないか!掟破りだ!」と太田が食ってかかる一幕も。その後も園の発言に始終茶々を入れるなど、“通常運転”のスタイルで場を盛り上げた太田だが、完成版を観た所感を求められると「私はほんとに唯一の素人監督でね、20何年前に「バカヤロー!」(‘91年)という映画を撮ってね、それがこんどは「クソ野郎」ですからね、どんだけ「野郎」が好きなんだっていう(笑)。それで今度は「トラック野郎」を作ろうかな、と。…あれ、これ仙台ではもっとウケたんですけどね……。まあとにかくガチャガチャしてるんですよ、この園さんと山内さん児玉さん、そして私ですからね、ぜんぜん違う感じなんですけど、総じてみるとなんかまとまる感じがあって、それが観てて僕はジーンときましたね」と吐露。そして「このいろいろあった3人がのびのびとスクリーンで演じてる姿を観てジーンときましたね」としみじみ語ると、会場は大きな拍手に包まれた。これに、草なぎは「ありがとうございます」、稲垣も「いやぁうれしいですね」と感謝。この様相に香取は「なんかこれズルいですよね? …なんかいい感じに…、拍手もらってる!みんなから!」とツッコミを入れつつも笑顔を見せた。
お互いの役や演技について話題を振られると、香取が「トップバッターの吾郎ちゃんの作品が羨ましいと思った。勢いもあって。シャワーシーンもあるし」と稲垣の色気が発揮されるシーンもあることを明かした。稲垣は「だからみんな意外と(今までそういう役を)やってそうでやってないんですよね。香取くんの“慎吾ちゃん”という役もね、ああいう静かな慎吾って、今までなくはなかったけど、新しいなと思って見ていたし。草なぎくんの役もね、かなりぶっとんでる感じで。でも最後にね3話目で全体を締めてくれて。そこから(全員が出演する)4話目でまた幸せに包まれていくんだよね」と感想を。草なぎは「みんなそれぞれに個性があってね。でも、吾郎さんは“吾郎”って役の名前で、慎吾は“慎吾ちゃん”って名前で、僕だけ工藤オサム。なんで僕は“剛”じゃなかったのかなって(笑)」と疑問を呈しつつ、「でもそれもまた僕のがエピソード3なので、うまくまとまっているんですよ。全体的に不思議な世界観なんですけど、それぞれが“クソ野郎”でよかったです」とコメント。
2週間限定公開の今作。映画界では2週間で15万人動員すると「ヒット」という指標があるらしく、それを聞いた香取は「2週間15万人でヒットですか? そうすれば次につながりますか?」と意欲を見せ、会場に詰めかけた観客と、この舞台挨拶が全国83館で生中継されている先のファンに「皆さんに懸かっています!」と呼びかけ、続編に期待を込めた。なお、公開中の動員数は、映画の公式HPに設置されるカウンターで随時掲載される。
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