――今年はデビュー10周年となりますね。
すごくいろいろなことがあったなって思います。デビュー作の映画「三本木農業高校、馬術部」(2008年)で主演をやらせていただいて、それも1年かけて撮影をしたんですね。今はなかなかそんなこともできないですし、スタッフも含めて恵まれた撮影だったなって思います。
その作品で日本アカデミー賞新人俳優賞、報知映画賞新人賞をいただいたんですけど、その後にいろいろなことを感じました。そこで、ちゃんと本格的に女優をやろうと覚悟を決めて、ニューヨークに渡った2年間の留学がありました。
決して順調ではなかったと思います。いろいろなことを考える時間もありました。「このままいいのかな?」とか「自分は本当にこの仕事を続けていきたいのか?」とか、そういうことを考えた時期でもありました。
でも、2017年にいろいろな作品の撮影に参加させていただいて、今でも順調だとは思っていないですけど、まだまだこれからも頑張っていかないといけないなって感じています。
ただ、この10年という節目で10年ぶりの主演映画ができたということは、すごくうれしいことだと思いますし、ありがたく思っています。
――10年の女優活動の中で、ご両親の長渕剛さん、志穂美悦子さんから言われたことなどはありますか?
(お父さんからは)体を鍛えろって言われます。ははは(笑)。めちゃくちゃ言われますね。それは体が資本だからということだと思うんですけど。
――長渕さんのイメージ通りですね(笑)。
はい(笑)。ヨガはずっとやっているんですけど、うちのお父さんは「ヨガだけじゃ駄目だ!」って言うんですよ。筋トレをさせたいみたいで。私は重い物を持ち上げるのが好きではなく、自重トレーニングの方が好きなので、ちょっと逃げてます(笑)。
――志穂美さんからは同じ女優としてアドバイスをくれたりするのでは?
お母さんはあまり言わないんですよね。見守ってくれているというか。舞台の後は駄目出しがすごいですけど(笑)、本当にそれ以外は「全力を出して頑張りなさい」くらいですね。
――どんな女優を目指していますか?
「この役は文音にしかできなかったよね」って言われる女優さんになれたらいいなって思います。
――今回の作品はまさにそうだったと思います。
う~ん、もっとですね。
――それでは、最後に読者へメッセージをお願いします。
おじいちゃん、お母さん、お子さん、3世代で見られる作品だと思います。3世代が全てあてはまったり、共感できるポイントがきゅっと詰まった作品で、今はなかなかそういう作品ってないと思うんですよね。若い子をターゲットにしたり、シニアをターゲットにした作品はあると思うんですけど、この作品は3世代で見られる作品だと思うので、ぜひ3世代で見にっていただきたいですね。
あとは、見終わった後に、大切な人、おばあちゃんやおじいちゃん、親じゃなくても、恋人だったりとか、自分が本当に大切にしている人にもう一度会いたくなる作品だと思います。
心がボロボロになっちゃったりとか、自分が今すさんでいるなって思っている人には、心が温まる作品になっているのでぜひ見ていただきたいです。一人でもいいですけど、恋人と、お母さんとお父さんと、おばあちゃんとおじいちゃんと見に行ってもらいたい作品です。
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