「黒執事」(原作・枢やな)の、2度目の舞台化が決定。その中心グループでウィリアム・T・スピアーズを演じる永岡卓也に話を聞いた。
本作は‘06年10月に月刊「Gファンタジー」で連載がスタートした大人気漫画。19世紀後半、ヴィクトリア朝時代の英国を舞台に、名門貴族の若き当主に仕えるすべてにおいて完璧な執事の物語を描く。‘09年には初舞台化され、1万人以上を動員している。
――死神という役をもらっていかがでしたか?
「『黒執事』の漫画の存在は知っていましたが、“悪魔が執事なんだ”ってことしか知らなかったんです。執事の役なんだろうと思ってたら、『死神役なんだよ』って言われて『え?え?し、死神ですか? それは、何でしょう?』っていう印象です(笑)。全然絵も浮かばなかったし、まさか、メガネにスーツだとは思いませんでした」
――衣装やメガネもクールな印象を受けますね。
「今までやってきた作品の中でも、クールもしくは内気な役柄が多くてその印象が強いんですけど、ここまで究極に冷酷な人柄を演じるのは初めてです。演じていて難しいですけど、それもまた楽しいですね」
――具体的にどんなところが難しいですか?
「ちょっとでも優しさが見えたらウィリアムではないので、その空気感を出すこととか。感情を一切表に出さないので、本当は怒っているのにそれをガッツリ見せる人ではなくて。そこを伝えるのが非常にやっかいです(笑)。大きい劇場なので動けない分、動けないなりのオーラを出していかないとマズイなと考えてます。動きとして意識しているのは、稽古中から一切笑顔を絶対に見せないようにしています。あとはメガネを触ることですね。ウィリアムはメガネが少しでもずれてることを絶対に嫌う。常にどこかで意識して触ってます。あとは、ワンアクションで感情を伝えられればと思ってます」
――そんな冷酷な役ですが、劇中に歌やダンスがあると聞いたのですが…
「またね、ダンスが激しいんですよ! 原作ファンの方は『うわ! ウィリアムさんが踊ってる!』って驚くと思うんですが、僕も本気で踊りますので注目です。ちょっとプレッシャーなんですけどね(笑)」
――ところでウィリアムさんはドSということですが、ご自身はどうですか?
「僕ですか!?(笑) どうでしょうね。仕事中は、どっちかというとM寄りなんですよ、多分。ただ…プライベートはSだと思います。ウィリアムほど鬼畜ではないですけどね、でも、気持ちはわかりますね(笑)。マイペースなところも共感できます。ウィリアムっていう人は、周りがどうしようと揺るがないんです。僕も漫画とか読んでると人の話聞かなくなっちゃうところや、周りにせかされてもあまり焦らないところは近いですかね。あとは、人それぞれ、日によってメークやストレッチのタイミングって変わると思うんですけど、僕はほぼ毎回一緒らしくて。それを見ていて他のキャストの方が、『たっくんは、ぶれないね』って(笑)。そういうマイペースさはあるのかな」
――共演者の方とはどんなお話をされてますか?
「近々、“死神派遣協会会”っていうのを、やろうねとは言ってます。ま、ただの飲み会なんですけど(笑)。役については、そんなにせりふで掛け合っているわけではないので、この5人(永岡、佐伯太輔、松本慎也、植原卓也、ヨウスケクロフォード)の関係性をどうやって見せていこうかっていう話はしました。オリジナルキャラクターがいたり、今回初めて見る方もたくさんいらっしゃると思うので、関係性がわからない方も多いと思うので」
――最後に見どころと意気込みをお願いします。
「全体でかなり大きなアクションシーンがありまして、そこがかなりの見どころですね。僕も必死に『高枝切りバサミ』を振り回してます! 役者をやっていくうえで、いずれはアクションをやりたいとは思ってたんですが、まさか最初に持つ武器が高枝切りバサミだとは思いませんでした(笑)。死神さんたちと悪魔のバトルは必見だと思います。今回、スタッフさんも劇場もセットも豪華なので、黒執事の空気感を是非劇場で味わっていただきたいです。是非“生執事”たちを感じに来てください!」
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