――この作品は、藤田晋さんの著書を基にしていますが、藤田さんとは何かお話されましたか?
藤田さんは、現在の起業ドラマと言われているドラマにはリアリティーがないと感じているそうです。
「どうせやるんだったら、ベンチャー企業のリアルを描きたい!」というのが藤田さんの思いだったので、その部分は丁寧に作っていますね。
――鉄平は理不尽さに直面し、非情な決断を下すことを迫られますが、三浦さんはそういった局面において、どんなことを大切にされていますか?
そういった状況にはあまり陥ったことがないのですが…違うものは違うと言いますね。例えば理不尽なことを言われたり、自分のせいにされたりしたとき、違うということは、はっきりと言います。
非情な決断を下す場合は…そうならないように、日々工夫して、手を打っておきます(笑)。
――企業について学ぶところも多かったと思いますが、どんなことが印象に残りましたか?
上場企業と呼ばれる会社には、上場するまでの中に、ストーリー、そして人、つまり本作で言えば日高(早乙女太一)のような人間がいるんです。
会社の成功は、社長をサポートする側が、どれだけできる人なのかによるのかなと思いました。社長が一人で頑張っても、周りが付いて来ないと大きな会社にはならないですからね。あと、社長はどこかで絶対にリスクヘッジをしていますね。
その会社の社員さんたち、その家族のこともあるわけですから、そういうことをちゃんと考えておかないと、社長をするのは大変だなと感じました。
――AbemaTV制作の作品ですが、ネットドラマならではだと感じた点はありますか?
地上波と絶対的に違うと思ったのは、血を出しても大丈夫ということですね。地上波は本当に規制が厳しいんです。
あと、スポンサー関係を気にする必要がないことも挙げられます。面白いなと思ったのは、劇中でビールを飲んだりお菓子を食べたりするシーンで、メーカーが混ざっていることです(笑)。
――地上波の作品にも多く出演されていますが、規制に対しては、どんな思いを?
どこまでリアルを追求するかの話になりますね。架空のビールを作ることなどに、視聴者は気付いてしまっていますから。
そういったことを気にしないで良いのは、アメリカ的なスタイルなのかもしれないですけど、新しいと思います。
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