有村昆の琴線を刺激!「忘れかけていた情熱を取り戻した気がする」B級映画特集

2018/05/25 12:00 配信

映画

「今回特集する5作品はあまり聞きなじみがない作品だとは思いますが、ぜひおバカ映画の素晴らしい世界を堪能していただきたいですね」と視聴者にメッセージを寄せた有村昆

CS放送のMONDO TVでは、6月に“ちょっとHでおバカな洋画”と題して「SEXテープ」「ポルノ☆スターへの道」など刺激的なタイトルの洋画5作品を放送する。この特集を映画コメンテーターの有村昆が解説してくれた。

メジャー映画の最新作からB級映画まで幅広い見識を持ち、特にB級映画に関してはバカデミー協会会長でもある有村。今回のラインナップについて「SEXとかポルノとか、かなり強い言葉が使われたタイトルの映画ばかりですが、見てみると意外に面白い。カップルで笑いながら気軽に見ることができる楽しい作品ばかりです」と感想を述べた。

その理由として「まず脚本がしっかりしていて、出演者も豪華。『2999年異性への旅』はオスカー俳優のベン・キングズレーがエロの伝道師役で出演しています。それから『SEXテープ』は監督がジェイク・カスダン、主演がキャメロン・ディアスですからね。アメリカではコメディーの評価が高いんです。一流のスタッフとキャストが集まって本気でバカなことをやったぜいたくさを味わうことができます」と興奮気味に話した。

中でもお気に入りなのが「宇宙で最も複雑怪奇な交尾の儀式」だという。「これが一番面白い。人間の男女の出会いからセックスにいたるまでを宇宙人が第三者目線で語っています。ですが、その解釈がちょっとズレていて、例えば異性に電話番号をメモで渡すシーンでは、『そっと数字を書いた暗号を渡す』みたいなナレーションが入るんです。それ、ただの電話番号だからっていうツッコミを入れたくなります(笑)。でも、これはよくある動物ドキュメンタリーのナレーションと変わらない。人間が動物の生態を分かったふうにしているのと同じではないかと。そういう意味で事実というのは歪曲されるんだなっていうシュールさも感じられるので、この映画はお薦めですね」と専門家らしい視点で解説。

さらに「おバカ映画にはそれなりの良さがつまっています。おバカ文化がなくなった時点で文化が死ぬんじゃないかとさえ思っています。エロパロディーとかおバカ映画は、実はすごい人類遺産じゃないかなって。くだらないことって意外にぜいたくな文化の一つかもしれません」と、おバカ映画から文化論へと昇華させた持論を披露した。

B級映画のスペシャリストとして番組企画にも乗り気満々。「これぞ世界のおバカ映画、素晴らしきおバカ映画の世界シアターみたいなのがやりたいですね。本当にばかばかしい映画No.1を決めようみたいな。あとはパニックものですね。乗り物パニック祭りみたいのが好きで…」とアイデアが止まらない。面白そうな企画の実現に期待したい。

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