石橋凌主演で、岩城宏士原作の漫画を実写化した「スモーキング」(毎週木曜夜1:00-1:30ほか、テレビ東京ほか)が放送中。
同ドラマは、石橋演じる“剥師”の佐辺重蔵(通称・佐辺ジィ)と“物足師”の八丁(金子ノブアキ)、“潰師”のゴロ(丸山智己)、“薬罪師”のヒフミン(吉村界人)の4人からなる暗殺集団「スモーキング」が、悪党を裁く物語。
深夜ドラマならではの過激な描写もある、“攻めた”内容が話題となっている。
メインキャストである石橋、金子、丸山、吉村にインタビューを敢行する短期連載企画。第1弾では、石橋に作品や役柄の印象、また自身の原点ともいえるエンターテインメントについてたっぷり語ってもらった。
――台本を読んだ感想を教えてください。
まずは本屋に行って原作漫画を読んだのですが、非常に面白いと思いました。
ただ、自分が仕事を受けるかどうか判断するポイントに「一筋・二抜け・三役者」というのがあります。
それは、よく練られた台本、カメラワークを含めた画づくり、キャスティングのことで、この3つがうまく機能すれば優れた作品になると考えて、仕事を受ける時の判断基準にしています。
実際、脚本も原作に沿いながら非常に面白くまとまっていましたし、カメラマンも映画でよくご一緒している三池崇史監督の仕事をされているキャリアのある方です。
そして、他の3人のメインキャストも過去に一緒に仕事をしたことがあり、このメンバーだったら良い作品になると思い、お受けしました。
――入れ墨を剥ぐなど、殺しのシーンはショッキングだと思いますが、その点はいかがですか?
僕が演じることが多い役柄は7割程度、悪党か危ない男なんです。ただ今回は善良な危ない男なんじゃないかと思います。
原作を読んで興味持ったのは、アウトローがアウトローを退治するという図式です。悪や怖さ、痛さを表現した作品は多くありますが、本作では“正義”の痛さ、恐ろしさを描いています。
今の日本社会は非常に混沌としています。でも日本人はそれに対して何か思っても、あまり口にしないで飲み込んでしまう節があると思います。
一方、海外では病めるアメリカ、病めるヨーロッパをちゃんとドラマや映画にして、この国はおかしいんじゃないのかというメッセージを作品に込めて発信しています。
僕はそういう作品が好きですし、日本でもそういう作品が必要だと思っています。今回の「スモーキング」は、そうした意味でも社会に対する不条理さや理不尽さを代弁するメッセージ性の強い作品だと思います。
――バイオレンスシーンが過激なので、女性には少し怖いかもしれません。
いたずらにバイオレンスを描くだけにならないように、僕らも気を付けるべきだと思います。ただし、作品の裏側にある、正義感を持った男たちの物語だということが伝われば、女性の方にも充分に楽しんでもらえると思います。
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