日本ダービー直前! 武豊独占インタビュー「キズナでの1勝は大きかった」

2018/05/17 05:00 配信

バラエティー

4000勝しても「自分の騎乗で勝ったなと思うことはない」


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――現在春のG1シーズン真っただ中で、2018年も中盤戦に差し掛かってきましたが、ここまでのシーズンを振り返っていかがですか?

そうですね、出足は悪くないかなと思ったんですが、ちょっとまだGⅠを勝てていないですし…。もっと大舞台で結果を出していきたいですね。

そこまで勝ち星を意識しているわけではないんですが、「いい馬に巡り合えたらいいな」とか、「回ってきたチャンスでいい仕事ができればいいな」というのは常に思っています。そのためには、日頃から準備だけはしっかりしておかなければいけないなと思っています。

――今年の“三冠”初戦は、牡馬、牝馬とも悔しい結果となってしまいましたが、ちょうど3、4回目の放送日がオークス及び日本ダービーの開催週となりますで、大一番に向けた意気込みもぜひお聞かせください。

ダービーやオークスというのは、その世代の頂点を決めるレースですし、関係者の皆さんの思いをとても強く感じるレースなので、やっぱり(皆さんのためにも)結果を出すことが一番ですね。今年もいいパートナー(オークスにはマウレア、日本ダービーにはジャンダルムで出走予定)と出られるので、このチャンスを生かしたいですね。

――これまで数多くの名馬と両レースに挑んで来られましたが、武騎手の中で特に思い出深いオークス、日本ダービーはどのレースでしょうか?

う~ん、オークスは何でしょうね? オークスは僕そんなに勝ってないでしょ?(笑)

――いえ、3回も勝たれていますよ(笑)。

そうだなぁ…、(1996年優勝の)エアグルーヴにしましょうか。エアグルーヴは、直前に体調を崩して(牝馬三冠初戦の)桜花賞に出られなかったので、その無念さをオークスで晴らすことができたというのは、非常によく覚えていますね。

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――日本ダービーは、どの馬も非常に思い入れが強いと思いますが…。

そうですね。ダービーはやっぱり日本競馬界の頂点のレースですし、すべて思い出深いですけど、キズナで勝った2013年は、(ダービー通算で)5勝目だったんですけど、その5勝の中でも非常に大きな1勝だったかなと思いますね。

僕自身、2010年に大きいけがをして、なかなか結果も良くなかったり、成績もちょっと下がっていたりした時だったので。何かすごく、自分の中では大きなポイントだったと言えるレースでしたね。

――間もなくJRA通算4000勝という、前人未到の記録に到達されようとしていますが、これまで積み上げて来られた勝ち星の中で、武騎手ご自身が「これは会心の騎乗だった」と思う、いわゆる“神騎乗”のレースはありますか?

いや、特にそういうことはないですね(笑)。

――「このレースはすべてがうまくいった!」というようなことは…。

う~ん、逆は多いですけど (笑)、なかなかそうは思えないですよね。たとえ勝っても「あれで良かったのかな」とか「馬に助けられたな」とか、基本そういう感覚になりますからね。なので、「これは自分の騎乗で勝ったな」と思うことはないですね。

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