――この作品の大きな特徴は「参加型」であるということですよね。
はい。当日に参加者を募って、出演を希望する方に出ていただきます。
希望者以外にも声をおかけしようと、私には「プレゼンター」という役柄がついているんですが、実は当日見かけた特徴的なお客様に、出演に向けたプレゼンをするという意味を込めています。
――一般出場者はぶっつけ本番ですか?
簡単なルールのレクチャーはしますが、正解してください、優勝を目指してくださいというお話をします。
そうやって来場者も含めて役者・観客が一体となってみんなで作っていくという、とても特徴的な作品です。
――「スペリング・ビー」は、英語の単語のつづりを回答し、正解を競う大会。そこで選択されている単語は、どのように選ばれているのでしょうか?
作品上、子どもたちの抱える問題やキャラクターを象徴するようなワードが選ばれています。
それを意識して作品をごらんいただくと、より深く楽しめると思います。またこの作品は長く何度も上演されている舞台ですから、本筋とは離れた部分では、そのワードのチョイスは作品ごとに変わっている部分もあります。
過去の作品のチョイスから受け継ぎたいものは受け継ぎ、引用しつつ、新たな例題も作ってもいます。この舞台は、日本語圏の方々にも笑ってもらえる英語の物語という点も大きな魅力の一つだと思います。
観客として来場した人々から「スペラー(大会出場者)」が選ばれ、その状態で舞台が進行していくという稀有な特徴をもつ「スペリング・ビー」。
つまり毎回出演者は変わり、「二度同じことが起こらない」。登場人物の子どもたちのように、勇気を持って出場すれば、本当に"出演者と一体に”なれる舞台。そんな楽しみ方はいかがだろうか?
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)