生田斗真×瑛太が映画「友罪」で見せた“役者の覚悟”

2018/05/25 20:00 配信

映画

瀬々敬久監督は愛情深い方


「今の日本映画に必要なもの」と感じたという瑛太撮影=横山マサト


監督は、映画「64-ロクヨン-」(2016年)で高い評価を得た瀬々敬久。生田は初めて、瑛太は「64―」に続いて2度目のタッグとなる。

生田「瀬々監督は演技の善しあしをはっきり言ってくださるので、僕としてはすごくやりやすかったです。しかも、いい芝居のときは監督がモニターを見ながら泣くんですよ。それも録音さんが『監督、ちょっと静かにしてください』と言うぐらい大きな声を上げて(笑)。それを見て、すごく愛情深い方だと思ったし、瀬々監督がいろんな方から人気があるのが分かった気がします。映画の内容としては殺伐とした話ではあるけど、すごく愛のある現場でしたね」

瑛太「瀬々さんは『64―』を撮影していたときに、僕の本番での衝動的な演技を受け入れて、楽しんでくださっていた監督で。今回の鈴木という役も台本で読んでいたときには、こうだなと思う正解が見つからなかったんですけど、監督の判断を見ながら探り探りやっていた感じでした。でも、監督はすごく芝居を見てくださる方なので、俳優としてはうれしいですし、楽しくなる現場なんですよね。また瀬々監督とお仕事をさせていただきたいなと思いました」

罪を抱えて生きる男たちの友情の行く末


瑛太は「また瀬々監督とお仕事したい」と明かす撮影=横山マサト


罪を犯した者に対する思い、さらには友情とは何か、生きることとは何か。さまざまなことを考えさせられ、見る者の心を試す映画となった。

生田「僕らは台本を持っているし、それを撮影してきた過程も全部知っているのに、完成した映画を見たときは言葉が出ませんでした。この映画をどう表現したらいいんだろうと思ったし、それは一緒に映画を見ていたスタッフさんも同じようでした。これまで役者をやってきて、そんな経験は初めてでした。だから、恐らく自分にとっても忘れられない作品になるでしょうし、映画館の椅子から立てなくなるような作品を作ることができたなと思っています」

瑛太「自分が俳優をやってきた中でも、一番重いものを背負っている役だったと思います。本当につらく、でも俳優として楽しんでいる自分もいました。実はこの映画のクランクイン前に(俳優の)小市慢太郎さんから『つらく窮屈な役をやった後、それが自分の財産になった』とおっしゃっていただいて、今、その言葉の意味が分かったような気がします」

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