「コンビ仲が悪かった」南海キャンディーズが初単独ライブを開催できた理由【SPインタビュー】

2018/05/28 06:00 配信

芸能一般

昔の漫才では、K.O.取るくらいの気持ちで山ちゃんを殴ってました(しずちゃん)


2018年2月に行われた南海キャンディーズ初単独ライブ「他力本願」より。全ネタ終了後には満場の観客から拍手が巻き起こった


2018年2月に行われた南海キャンディーズ初単独ライブ「他力本願」より。ステージの最後では、30分を超える長尺の漫才を披露した


――『他力本願』を謳いながら、1本目のネタは、2004年の「M-1」でも披露した漫才でした。あのネタを冒頭に持ってきた理由は?

山里「あの“医者”の漫才は、僕らが世に出るきっかけになったネタですから。南海キャンディーズの“一番最初”を見てもらってこそ、僕らの“第2章”をスタートさせることができるんじゃないかと思ったんです」

――久しぶりに、しずちゃんの“火を怖がるサイ”を見ることができて、ファンとしてもうれしかったです(笑)。

しずちゃん「でも、ちょっとキレが悪くなってましたよね(笑)」

山里「あと、これは2人が仲良くなった弊害だと思うんですけど、しずちゃんが僕を叩いたり殴ったりするくだりで、相当な手加減がなされてる。しずちゃんが優しさを覚えちゃってるんです(笑)」

しずちゃん「昔は、本当にK.O.取ってやるくらいの気持ちで殴ってたので…」

山里「(記者に向かって)いや、これは実話ですからね!! ボクシングをやってたころ、サンドバッグに俺の写真貼ってたんですから。ボクシングのコーチの方に言わせると、しずちゃんは、ボクサーとしては優しすぎるところが一番の弱点で、人を本気で殴れないという大きな壁がある、と。それを破るために、コーチがサンドバッグに僕の写真を貼ったら、いきなり幕之内一歩(マンガ「はじめの一歩」の主人公)ばりのパンチを繰り出したっていう(笑)」

しずちゃん「あのときの気持ちを取り戻すのが、これからの課題ですね」

――(笑)。また、初の単独ライブ開催は、2016年の「M-1」再挑戦もきっかけの一つになっているのかなと思うのですが。

山里「そうですね。『M-1』にまた出たいと思ったのは、単純に、芸人が漫才で立ち向かっていく姿って、かっこいいなと思ったからなんですよ。それまでも番組の企画とかで、オードリーの若ちゃん(若林正恭)と漫才をやったりして、それももちろん楽しかったんですけど、『M-1』という場は、やっぱり南海キャンディーズというコンビじゃないと戦えないなと。でもそう思う一方で、『僕らみたいなロートルのコンビが今さら…』っていう気持ちもあって。ただ、そんなときにふと隣を見ると、闘争心バリバリのしずちゃんがいるわけですよ(笑)。『オラ、戦いてぇ!』って、孫悟空みたいな勢いで」

しずちゃん「ボクシングをやめたあと、何かと戦いたいっていう気持ちだけが残ったままで。そんなとき、ちょうど『M-1』が結成15年目まで参加できるって知ったんです」

――しずちゃんは、ボクシングをやっていた時期も「漫才をやりたい」という気持ちはあったんでしょうか?

しずちゃん「正直、そのころはあんまりなかったです。オリンピックを目指して、とにかくボクサーとして強くなることしか考えてなかったので」

山里「あの時期は、劇場の出番の合間でも、ネタ合わせの代わりにシャドーボクシングやってましたからね、ニンニクを生でバリバリ食べながら(笑)。嫌だったわ~」