――今回は戦争も関わってきて、予科練への入隊、野球ができなくなるという物語です。まだお二人は台本を読んでいない状態ですが、想像できることってありますか?
安西:(演出が)西田さんじゃないですか。死んでしまうとか、そういう悲しい気持ちだけではなく、彼らが願ったものとか、悲しいことを表現するよりも、精いっぱい生きることを大切にする方だと思うので、そういうところは見どころになるんじゃないかなって思います。
松田:慎太郎が言ったことはすごく良いと思います。たぶん、西田大輔さんと安西慎太郎が組むこと、僕も全てを理解しているわけじゃないですけど、大輔さんが作り上げたい作品の意図を分かっていると思う。今のしんた(安西)の一言が。
死を尊重するだけじゃなくて、それまで自分たちがどういう思いであって、どういうものに憧れ、恋焦がれてきたのかというのを描きたいと思っているんですよ。たぶん。それを座長が分かってくれているんだったら、この作品はもう大丈夫です。
安西:ははは(笑)、
――すでに西田さんとお話をされた訳ではないんですよね?
松田:いや、全然(笑)。
安西:(自分が演じる役についても)左投げ左打ちのピッチャーということしか分からないです。
松田:(安西は)右利きだから大変だよね。
――大好きな野球ができない、諦めないといけない物語ですが、過去に何か諦めなければいけなかったことはありましたか?
安西:それこそ野球なんですよね。
松田:うわぁ、すごいね。人生を通して野球って大きなものなんだね。
安西:そうなんです。中学3年生の時にけがをしたんです。1年半リハビリをして、高校2年生の春ごろには戻れたので、やめなくてもよかったんですけど、高2の春じゃ遅いなって思ってやめちゃったんですよね。だから、悔しさとか、今となっては後悔はしていないですけど、いろいろなことを感じたのはあの時ですよね。
――やっぱり甲子園出場は目指していたんですか?
安西:目指していました。でも、投げたくても投げられないんですよ。肘の具合が悪いので…。そういうレベルだったので、そういう思いも今回の舞台で役に入れられたらなって思いますね。
――では、最後に読者へメッセージをお願いします。
松田:野球、戦争、夏、何となく誰が見て、聞いても、肌で感じても、伝わるものや想像できるものってあると思います。ただ、今回出演するキャストが選ばれる意味って舞台上でしか出ないと思います。
自分たちがその題材を基に、西田大輔さんの演出の下で作品を作り上げると「こういった作品になるんだぞ!」っていうものが、皆さんにとって忘れられない夏の日になると思うし、必ずしたいと思っているので、劇場に確かめに来てほしいです。
安西:戦争というものに関して、僕たちは経験をしてないですけど、そのワードを聞くだけで悲しいというか、気持ち的にそうなると思います。
でも、どちらかというと前向きになるというか、楽しいとはまた違いますけど、見た時に(その時代を)生きていた人たちがどういう気持ちで、憧れだったり、誰かに恋したりとか、気持ちというのは今の人たちと変わらないものは持っていたと思うんですよね。
なので、そういうものを大切にして、男くさいチームですけど(笑)、お客様と一緒に“熱い夏”を一緒に過ごしたいと思うので、ぜひ劇場にお越しください。
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