大河ドラマ「龍馬伝」の主題歌を歌う歌姫・リサが龍馬に共感!

2010/05/31 17:33 配信

ドラマ 芸能一般

リサは佐藤氏の印象について「曲がパワフルなので恐い人かと思ったけれど、温かい人でホッとしました」と笑みを浮かべた

NHKで放送中の大河ドラマ「龍馬伝」で音楽を担当する作曲家の佐藤直紀氏と、オープニング主題歌を歌うリサ・ジェラルドが、5月24日、都内で行われた合同取材会に出席した。

本作は、坂本龍馬(福山雅治)の33年の生涯を、三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎(香川照之)の視点から描いた歴史劇。大河ドラマ初の4部構成となっており、現在は第2部を放送中。

映画「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズの音楽を手掛けるなど、様々な音楽分野で幅広く活躍する佐藤氏は、今回の起用について「(本作のチーフ演出を担当する)大友(啓史)監督から直接お話をいただきました。大河ドラマの音楽は、作曲家の“先生”というような人が作る格調高い曲というイメージだったので、僕の音楽性が活かせるのか最初は不安でした。でも、大友監督に“大河の音楽を壊してほしい”と言われ、それならば僕がやる意味があるのかなと思いました」と思いを明かした。

さらに、ハリウッド映画音楽界の巨匠であるリサに主題歌を依頼した理由について、佐藤氏は「龍馬はきっと、色んな世界観を見ていたはずです。それを表現するには日本人ではスケールが小さいと思いました。グローバルなサウンドがほしかった」と語った。

本作へのオファーに対しリサは「坂本龍馬は、日本人の心の中で愛され続けている人物だと聞いたので、この仕事はすごく魅力的だなと思いました。佐藤さんの音楽もとてもパワフルで、お話をいただきとても光栄だと思いました」と笑顔を見せ、龍馬の人物像について「私も、坂本龍馬のようにステレオタイプに収まらず、枠を越えて飛び出していくような勇気を持ちたいです。この龍馬の精神というのは、世界に響き渡るものではないかと思います」と深く共感した様子。

記者から主題歌の抽象的な歌詞の意味について聞かれたリサは「私は既成の言葉を使うのではなく、自分の魂の中にある言葉を使って歌っています。その土地ごとの周波数のようなものを感じ、心の中から湧き出るものを基に作ります」と独自の創作法を披露。

オープニング曲について佐藤氏は「歴史上の坂本龍馬ではなく、福山さんが演じる龍馬のスタイルや容姿に焦点を当てました。オープニングで福山さんが映った時に、合致するような音楽を作りました」と発想の元を明かした。

さらに記者から、岩崎弥太郎のテーマ曲「雑草魂」の独特な曲調について問われた佐藤氏は「あれは、大友監督から『弥太郎のためにトルコ軍楽を作ってほしい』とリクエストされたものです。僕は当初『これは合わないだろうな』と思いましたし、実際に放送で曲が流れているのを見ても、1回目は上手くいってないなと思ったんです。でも、回を重ねていくごとに弥太郎とあの曲がハマっていって、僕にとっても予想外だった曲です」と制作秘話を明かした。