向井理が「そろばん侍」の裏側を語る!【前編】

2018/06/13 06:30 配信

ドラマ インタビュー

一朝一夕ではできないもの


──撮影前に殺陣の練習はどのくらいされましたか?

ものによりますが、だいたい立ち回りだけの稽古が1回あって、そこで1~2時間くらい(稽古を)つけて。あと、朝ドラ(連続テレビ小説)や大河ドラマと同じようにリハーサルの日が設けられているので、その日に改めてスピードなどの確認をします。ただ、セットの場合は天井の高さで制限があったり、ロケの場合は雨で地面がぬかるんだ状況での立ち回りがあったりして。だからリハーサル室でやっている殺陣とは違う迫力や仕上がりになるので、(事前に練習したとしても)現場に行ってみないと分からないっていうのが正直なところですね。

そこが舞台との違いで、舞台は劇場の中なので環境としてはずっと一定ですが、ドラマでは場所だったり、はだしと足袋の違いなど、足場の悪さっていうのも考慮しないといけないので、現場で検討し直すっていうことは毎回やっています。

──以前に稽古された日本舞踊の経験が、生きた部分はありますか?

稽古をしていたのは劇団☆新感線に出演した時なので今回の作品とは関係がないんですが、立ち回りに必要な下半身の動き方とか背筋の伸ばし方とかは役に立ちましたね。日舞って腰をちゃんと入れて動かないといけないので、重心をぶらさずに歩くすり足とかが立ち回りに共通する部分があって…。今回は舞ではないですけど、動きがしなやかなほうがいいと思ったので、女形の踊りを思い出してやってみました。

所作にも生きてきますし、日舞を習ってよかったなと思いますね。

殺陣っていうのは一朝一夕でできるものではないので、そういう土台があったからこそ他の人にも意見を言ったり、違う目線で見れるようになったのかなと思います。

──ご自身でアイデアを出されたりする部分はありますか?

殺陣については出しましたね。ただ、監督もベテランの方ですし、すごくいろいろなことを考えていただき、準備もしていただいているので、むしろ日々現場でインスパイアされています。殺陣は台本だとト書きだけなので、(台本だけでは)分からないことが多いんです。人がどこから出てくるとか、何手で倒すかっていうのは分からないので、こういうふうに出てきてこういう撮り方をするんだ、というのは毎回勉強になりますし、すごく新鮮です。

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