出演する作品を通して、若い世代にも戦争や原爆を知るきっかけになったらと二宮は言う。
戦時中の日本兵の視点からストーリーを描いた「硫黄島からの手紙」では若き日本兵を、「母と暮せば」では原爆で命を落とした青年を演じるなど、戦争や原爆をテーマにした作品に多く出演してきた。
二宮を通すことで、若い世代をはじめ普段は戦争映画を見ないような層へ作品に対しての敷居を下げ、間口を広げてくれる。そんな風に未知の世界、作品と人をつなぐことができるのは、アイドル出身の俳優だからこそだろう。
二宮の演技については、憑依型、叙情型などと評されることが多い。
二宮は演じる役柄について、人物像を「一言で決めつけることはしたくない」と俯瞰の姿勢を貫く。自らの人生を一言では言い表せられないのと同様、役柄を一言で決めつけるのではなく、共演者との関係などを築き上げながら人物像を形成していく。
作品によって関わり方を変え、役柄上、知らない方がよいと判断すれば、あえて脚本を全て読まない選択もすると、インタビューで語っている。
監督に準ずるという基本スタンスがある上で、二宮も必要に応じて提案をする。現在放送中の「ブラックペアン」でも、随所にアドリブが盛り込まれているほか、原作を踏まえて最終回に向けて提案しようと自身のラジオで明らかにした。