東地:ブルはマリッサに対して、最初のエピソードではやたらと気を使っているんですよね。何かを決める時にも色々とマリッサにお伺いを立てたりして。それだけ気を使うというのは重要な存在で、ブルと一緒にいてもらわないと困るということを感じたんでしょうね。ブルが法廷から、TACの本部にいるマリッサに通信で相談して、「どうだい?」というやり取りがなければ円滑にいかないですからね。あんまりマリッサの機嫌を損ねて辞められても困るから(笑)。「最高だよ」みたいなことをマリッサによく言っていたような気がします。
竹内:それは心外です(笑)かなりマリッサ的にはスタートからブルのことを信頼してメンバーに入っていたと思うので、その「どうだい?」というのが信頼の明かしかなと思ったのに、探っていたんですね。
東地:探りですね(笑)。
竹内:男性はいつもそうなんですよ(笑)。
古谷:ブルとマリッサの関係は微妙ですよね。
竹内:後半のエピソードになればなるほど、私はブルのお母さんみたいな気持ちになってきました。
東地:確かに(笑)。そんな感じになっていますね。
竹内:ブルがいろんな女性にアプローチするので、それに対してマリッサは「お母さんは、ここで待ってるね」みたいな感じになっている気がするんですよ(笑)。
東地:もともとセリフ量が多いので、最初は台本自体が詰め込まれていたんです。でも、ドラマの中でやっていることが少し特殊なので、日本語だといいというだけでなく、見ている人にも分かりやすいようにディレクターの方と翻訳の方がちょっと文言を減らしているなど工夫されていますね。最初は声の尺を合わせるのが少し難しかったんですけど、今は慣れてきました。それで、吹替版を見てみると、分かりやすいなということを感じましたね。それだけ特殊なことをしている人たちなので、その人たちの言葉を日本語で聞く場合も分かりやすい方がいいんでしょうね。
東地:まず収録前に本の直しがあるんですけど、ガラッと変えるわけではないんです。声で聞いた時に、伝わりやすさとか、分かりやすさを考慮しています。話が謎解きになっているので、それをできるだけ途中で飽きさせないように、ちょっと引っかかるようにするというのは、重要だと思うんですよ。そこはディレクターの方と翻訳の方がすごく色々と考えて下さっているんです。その考えを吹き替える際に上手く表現できればなと、台本を読みながら思っていますね。
古谷:それはもう主役の東地さんがみんなに気を使ってくれていますから(笑)。
東地:いえいえ、そんなことはありませんよ(笑)。それこそ、古谷さんと吹替でご一緒できるなんて夢にも思っていませんでしたから。古谷さんは本当に気さくな方で、本当に貴重な体験をさせてもらっています。
古谷:とんでもありません(笑)。
東地:大御所ですから。
古谷:全くの小物ですよ(笑)。
竹内:(笑)。
東地:でも、ゲストでいらっしゃる声優の方も楽しんで帰ってもらっているので、そういうところは心掛けていますね。
古谷:演出の岩見純一さんも、この難しいテーマやエピソード、用語などを分かりやすいように調べてきて、毎回、解説して下さるんですよね。どんなことを質問しても答えてくれる。そういうこともあって、現場の雰囲気を良くして下さっていますね。
東地:よく調べて下さっていて、本当に信頼させて頂いています。
竹内:私は何回か一緒に吹替えできない回があって、1人で収録しなければいけない時があったんです。その時は事前にみなさんが吹替えている中に自分が1人だけ後から吹替えしまして、少し寂しさを感じることもありました(笑)。みなさんが収録した声を聞いて、「うわ! もうみんな仲間だ」という風に感じましたね(笑)。
竹内:私は女性目線ということで、女性3人の考え方の違いや衣装などに注目して欲しいです。この作品の中では毛色が違うところですが、3人が話しているシーンはちょっと女子会みたいな、ホッとする素敵なシーンになっています。そんなところも楽しんで頂けたらと思います。
古谷:まずは日本語版を見てもらいたいですね(笑)。
東地:そこは強く言っておきたいですね(笑)。
古谷:DVDやブルーレイなら日本語版と字幕版の両方が見られるじゃないですか。それで、日本語版を楽しんだ後に、字幕版で原音を楽しんでもらうことがお薦めです。結構、用語とかも難しいですし、アメリカのドラマならではの引用やジョークもあるので、そういうのを調べながら見るとまた楽しめると思います。DVDなどは何度も見ることができるので、そうすると作品の隅々まで楽しめるんじゃないでしょうか。
東地:何話かに続いている設定や、お話しもあるんですけど、一話完結で基本的にどのエピソードから見ても楽しめる作品になっています。DVDなら、見返すことができるのも良さの一つです。「この関係ってどうだったかな?」というのを、過去のエピソードを振り返って頂いて、またその先に進んで頂けると、さらに楽しめる作品になっています。たくさんの人に見て頂けたらと思います。
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