吉川晃司、一言も発さない主人公に「見ている方に想像していただくことが大切」

2018/07/14 06:00 配信

ドラマ インタビュー

「連続ドラマ 黒書院の六兵衛」に主演する吉川晃司にインタビューカメラ=外山繁/ヘアメーク=MAKOTO(juice)/スタイリスト=黒田領

弓馬術礼法小笠原流を会得すれば、六兵衛になれる


――SNSを見ると、予告編を見た方からの意見がバラバラで、確かに面白いなと感じました。

受け手の人間が、それぞれで違う解答を出せばいいし、「結局、六兵衛って何だったの?」という問いにしても僕は答えがなくて良いと思ったの。それにしても浅田さんどこでこの話を思いついたんだろう…。

――「夢から着想を得た」とおっしゃっていました。

またまた、ホントに?(笑)。※一同爆笑。

――役作りはどのようにされたのですか?

六兵衛の所作を学ぶために「弓馬術礼法小笠原流」を教えてもらったのですが、名前は知っていても、どういうものかは分からないじゃないですか。一度体験してみたら本当に衝撃でした。自分はアスリート出身(中学・高校時代は水球選手として活躍)で、いまだに一年中体を鍛えていますし、いろいろなスポーツを多岐にわたってしているので、体幹には自負があったんです。でも、全く歯が立たなかった…。

百聞は一見にしかずなので、一度見てほしいのですが、とんでもなく美しいですよ。それを具現化するためには、しっかりとした体幹と筋力がないといけないと何日か教わってようやく分かりました。

――「弓馬術礼法小笠原流」を取り入れることで、六兵衛の雰囲気が表現できたのですね。

礼法を会得すれば、六兵衛になれると確信していたので、撮影中に最低限の技術が身につけられるかどうかの戦いでしたね。小手先で芝居をしても薄っぺらく感じられてしまうだろうなと思い、表情だけの芝居に極力ならないようにしました。

――裏の努力がスゴいですね…。

そういうのがあったからモチベーションがキープできたのでしょうね。ただ漫然と現場へ行っているだけだと緊張感も薄まってきますから。

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