ーー共演者の方とのエピソードを教えてください。
六兵衛がしゃべらないから、上地くん演じる加倉井が2人分しゃべっているんですよ。とにかく彼のせりふ量が尋常じゃなかった…。でも、ちゃんと切り抜けていましたよ。大変そうだったけど、彼もアスリート出身(元高校球児でキャッチャー)だから、ちゃんとハードルを越えていきましたからね。
「すまないなぁ」とは思っていましたけど、せりふを間違えたら「帰れねぇじゃねぇか」って文句言いましたけどね(笑)。僕もそれなりに彼のせりふを覚えていたので、間違え始めたら“少し似ているんだけど違うせりふ”を横でボソボソ言って邪魔しました。そしたら「やめてくださいよ! どっちか分かんなくなるから!」って怒られちゃって(笑)。
――今や外国人の方にも浸透している「武士道」ですが、吉川さんの人生を振り返って「○道」と名付けるとしたら○に何を入れますか?
思慮してから行動に出たり発言したりするようにしていますけど、なかなか行動が伴わないですね。だから「愚道」かな。いかに愚かに生きるのか…極められたら最高かも。
賢明な生き方は上地くんがうまい。本人も言っていましたけど、やっぱりキャッチャーって人を見る仕事ですから、打者がどういう思いでバッターボックスに立つのかをずっと考えるんですって。人の表情を見たら「だいたい何を思っているのか分かる」って言うんですよ。撮影中接していましたけど、確かに人を見る目はあるなと思いましたね。
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