“もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ”のライブイベントの第6弾となる「ジョン万次郎」が、6月14日~24日(日)の期間に東京・EXシアター六本木にて上演中だ。
本作は、アメリカの地を踏んだ最初の日本人・ジョン万次郎(溝口琢矢)の物語。
異国の地で強く生き抜いた青春時代から10年後、決死の帰国を果たした万次郎を待ち受けていたのは幕末の動乱期であった。
開国に向かう激しい時代の中で、万次郎の運命は翻弄(ほんろう)されていく。
本作にアメリカ人女性・キャサリンと日本人女性・鉄の二役で出演する若手女優・山下聖菜にインタビューを行い、作品の見どころや舞台裏話などを語ってもらった。
――舞台の公演も中盤に差し掛かってきましたが、ここまでの手応えはいかがでしょうか?
稽古の時、自分の中で役を固められない部分があって、すごく悔しかったんです。でも、舞台初日に物語終盤の万次郎の熱いシーンを見た時、私が演じている人物のことを抽象的ではあるんですけど、言葉で伝えている部分があって。
あらためて、万次郎に影響を与えているキャラクターを演じているという自覚が生まれましたし、そういう人物だからこそ、ちゃんと伝えていかなければいけないと思いました。
まだまだ試行錯誤ですけど、ひと公演ずつ感じることを大切にしながら、千秋楽まで自分の役をしっかり届けていきたいです。
――今回の舞台では、キャサリンと鉄の二役を演じていますね。
アメリカ人と日本人ということでビジュアルもそうですし、見え方もかなり違います。物語は、まだ日本が鎖国をしている時代が舞台ですけど、キャサリンも鉄も外国(異国)に対して差別的な目を持っていないんです。
それは、すごく勇気が要ることですし、そういう強さがあるというところが二人の共通点。でも、やっぱり違う部分があるから演じていても興味深いです。
鉄は日本人ですから、わびさびを重視するというか、万次郎に何か言葉をかけるにしても陰から支えている感じ。
自分は前に出ることなく、男性を立てていますよね。一方のキャサリンは、外国人ということで、もっとダイレクトに自分の気持ちを伝える。その対比をうまく表現できたらいいなと思っています。
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