「めちゃイケ」ガリタさんが仕掛ける“見るっきゃないテレビ”の新しい形【フジテレビ営業局・明松功】

2018/06/20 15:30 配信

芸能一般

今年春、22年にも及ぶ歴史に幕を閉じた「めちゃ×2イケてるッ!」(1996~2018年フジテレビ系)で、ADからチーフプロデューサーまでを歴任し、人気企画「ガリタ食堂」では“ガリタさん”に扮するなど、名物スタッフとして視聴者には馴染みの顔だった明松功氏。2016年からは制作を離れ、営業局へと異動したが、このたび、明松氏が企画立ち上げから携わった「名探偵コジン~突然コマーシャルドラマ~」(フジテレビ系)が完成。6月20日(水)に放送される。史上初の広告融合型コンテンツとして注目を集める“アドフュージョンドラマ”「名探偵コジン」が生まれたいきさつとは? さらに、これまでに手掛けた番組の思い出や、自身の今後の展望など、明松氏のテレビマンとしての思いの丈を語ってもらった。

かがり・いさお=1971年2月25日生まれ、大阪府出身


ADの仕事の中で、前説に一番力を入れてました(笑)


――明松さんは、入社当初からバラエティーの制作を志望されていたんですか?

「そうですね。フジテレビに入って最初に研修でついた『ダウンタウンのごっつええ感じ』(1991~1997年フジテレビ系)がすごく楽しかったので、そのまま『ごっつええ感じ』に配属してほしいと希望を出したら、他の同期も『ごっつええ感じ』を希望していたっていう(笑)。そこで、『HEY! HEY! HEY! MUSIC CHAMP』(1994~2012年フジテレビ系)でもダウンタウンさんと一緒に仕事ができるんだと気付いて、研修が終わってすぐに『HEY! HEY! HEY!』のADを務めることになりました。前説を担当していたんですが、自分でネタ帳みたいなものを作って、お客さんを笑わそうと頑張ってましたね。ADの仕事の中で、前説に一番力を入れてました(笑)」

――その後、「めちゃイケ」に異動されるわけですか。

「その前に、自分の中で大きかったのは、ダウンタウンさんがメインMCを務めた1997年の『FNS27時間テレビ(「疾風怒涛! FNSの日スーパースペシャルXI 真夏の27時間ぶっ通しカーニバル ~REBORN~)』ですね。このときに本部で制作進行を担当して、その年の秋から『めちゃイケ』のADになった、という流れです」

――「めちゃイケ」では、ADからスタートされて、ディレクター、プロデューサー、そして最終的にチーフプロデューサーを務められました。最初に「めちゃイケ」に移ってきたときのことは覚えてらっしゃいますか?

「まず何より、『番組の中身にこんなにも制作が食い込んでいるとは!』というのが最初の驚きでした(笑)。また、僕と同学年の岡村隆史さんをはじめ、メンバーと歳が近かったこともあって、演者とスタッフが一体となって番組を作ることができたのが楽しかったですね。その距離感は、チーフプロデューサーになっても変わりませんでした」

――では、ディレクターとして初めて担当した企画は?

「『めちゃSTEPS』という、いろんな場所でダンスをする企画を先輩から引き継いで、神田明神でロケしたのが最初のディレクションです。あと、『シンクロナイズドテイスティング』は、1回目から僕の担当ですね」

――「シンクロナイズドテイスティング」は、番組が終わるまで続く長寿企画となりましたが、やはり思い入れは深い?

「そうですね。あの企画は、“味が分からない”という微妙なニュアンスを、どれだけ面白く広げられるかという企画なんですよね。それを、シンクロ(ナイズドスイミング)というスポーツ競技のパッケージで見せたり、氷水に落ちるという分かりやすい現象を加えることで、エンタテインメントとして成立したと思います。そのあたりは非常に勉強になりました」