――祥平がかわいがっている弟分・涼次役の間宮さんのご印象は?
撮影が始まった時期は、民放のドラマでご一緒していた直後で、彼とはこれまでも作品を共にすることが多かったので、それを生かしたいなと思いました。
ビジュアルをそこまで強調しなくてもいいとは思うんですけど、数週間前までボディーガードとして並んでいた僕らの見た目とは変えたいなと考えていて、事前に打ち合わせはしていないんですが、お互いに並びの変化をすごく意識していました。
僕は作品に入ると10円ハゲみたいなものが見えないところにできることがあって、ストレスによるものかは分からないんですけど、そういった現象が現れる何かがあるんですね。こないだは3本線に毛が抜けていました(笑)。
演じる時ではなく、作り手としての立場の時に部分ハゲか白髪が増えるんです。他にもそういう経験をされてきたという監督の話をたくさん聞いてきたので、そういうものが何か一つあればいいなと思って、元住吉は一部後ろの方の毛が白くなっています。10円ハゲはいろいろな仕事をやっている関係上、却下されまして(笑)、白髪が採用されました。
間宮君も前回のドラマをやっていた時とは違うルックス、雰囲気で来てくれたので、お互い思っていることは一緒だったなと思いました。言葉で打ち合わせしていなかったからこそ、二人の関係性に役立ったかなと思います。
――ヒロイン・鈴愛を演じる永野さんと共演したご印象は?
初めてお会いしたというかお見かけしたのは、僕が出演するシーンの前のセットリハを皆さんがされている時で、少し早く現場に到着して見学していたら、気絶したように寝ていらっしゃる永野さん…鈴愛さんがいらして。その姿を拝見して、“朝ドラ”のヒロインが背負っているものは、すさまじいと感じました。
その分、すごくみずみずしく輝いて、作品を見てらっしゃる皆さんはお分かりだと思うんですけれど、底知れぬ才能を感じて衝撃を受けました。
“休息”と“加速”という緩急が彼女の中にはあって、リハーサルでも鈴愛になった瞬間に彼女が発する成分みたいなものが飛び出て、圧倒的で、それを感じているから、僕自身もリアリティを自分の役にも持てたのかなというくらい、スケールがある方だなと思いました。
1999年の秋、漫画家をやめて秋風ハウスを出た鈴愛(永野)は、100円ショップ・大納言で働き始める。大納言では、強面の店長・田辺(嶋田久作)とともに店番をする毎日。
その頃、謎の二人の男、涼次(間宮)と祥平(斎藤)が遮光カーテンで締め切った密室で、カタツムリのDVDを鑑賞し、とある家では、謎の3姉妹、光江(キムラ緑子)、麦(麻生祐未)、めあり(須藤理彩)がそうめんをすすっていた。
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