90万円しかなかった矢野浩二が「中国で一番有名な日本人俳優」になった理由

2018/06/23 17:04 配信

芸能一般

トーク番組で「イメージが変わっていった」


「警視庁・捜査一課長」シリーズでは有能な鑑識課員を演じる


そんな矢野に転機が訪れる。トーク番組の“外国人特集”に出演した様子が別のバラエティ番組のスタッフの目に留まり、2008年からバラエティ番組「天天向上」にレギュラー出演。中国での知名度は飛躍的に上がり、有名俳優へと成長した。

ーーバラエティ番組への出演は、役者としての活動にどんな影響を与えたんですか?

役柄の幅が広がりましたね。軍人役ばかりだったのに、善人の日本人役が来たり、コメディ作品へのオファーが届いたり。徐々にですが、僕のイメージが変わっていきました。それまで悪党の日本人として観ていた役者は面白いヤツだったんだと。これもラッキーな流れだったなあと思います。

同時に、芸能人にとってイメージがとても大事だというのを実感しましたね。だから、バラエティ番組で調子のいいことをやっていると知名度は伸びても、役者として損なわれる部分があると気づいて。あー、完璧というのはないんだなと思いました。

「日本での活動を今は大事にしたい」


バラエティ番組出演で「役柄の幅が広がりましたね」と話す矢野浩二


ーー日本に戻ってきて2年です。

機会があれば、日本に戻って活動したい思いはずっとありました。今はまだ戻って来てよかったのかどうかはわからないです。でも、こうやって日本で仕事をしている以上、ひとりでも多くの日本の方に名前と顔を覚えてもらいたいです。そのために、役者としてはどんな役柄でも1シーン1シーンで存在を残していきたいです。

ーー当然、中国でも役者として活躍していくと思いますが。

それは視野に入っています。日本で認知されることは、中国での仕事にも繋がっていくと思うので。

ーー日本と中国で同時に連ドラ出演の可能性もあるんですか?

あると思いますが、今は日本です。自分の芝居に甘さが出ないように、日本での活動を今は大事にします。ただ運転免許証の期限が切れていたので、車ではなく電車を乗り回したいと思います(笑)。

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