――最新作「ガラスの密室」の放送を前に、視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。
見終わって、何かを考えてくださればいいなと思っています。最近はCGを使ったり、すごい編集の仕方をしたりする映像作品が多くて、それに慣れた方々から見たら、この『終着駅シリーズ』は“かったるい”かもしれません。
でも、少々かったるくても見終わったときに「なるほどな」と思ってくださればうれしい。常にそういう説得力を作品に潜在させているつもりです。
――現在88歳。おそらく現役監督として最高齢だと思いますが、健康の秘訣は?
目的を持って生活するということかな。やれる限りは仕事をしたいし、そのために健康を保たなければ、という思いから毎朝歩いています。幸いにして、「終着駅」シリーズを年に2本撮る、という目安があると気持ちの張りができるんですね。
この「終着駅」は、ライフワークというか、僕の“最後の仕事”だと思っています。このシリーズが続いて、なおかつオファーがある限りはやりたい。このシリーズがあるからこそ僕も現役でいられるわけで、続けてこられたのは鶴さんが主演してくれたからこそ。鶴さんが主演で、本当によかった…!
そう考えると、雷ちゃんも、市川崑さんも、鶴さんも、テレビ朝日の人たちも…人との出会いが僕の人生を変えてきましたね。今、振り返って僕の人生はラッキーのかたまりだったなと思います。
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