人気ライトノベル「文学少女」の劇場アニメが5月1日に公開。その初日に、シネ・リーブル池袋で舞台あいさつが行われ、多田俊介監督、天野遠子役の花澤香菜、井上心葉役の入野自由に加え、サプライズゲストとして朝倉美羽役の平野綾が登場した。
本作は、ファミ通文庫から刊行されている野村美月によるライトノベルが原作の劇場アニメ作品。物語が書かれた紙を食べてしまうくらい文学を愛している少女・天野遠子と、心にトラウマを抱えた少年・井上心葉が活躍する学園ミステリー。無理やり入部させられた文芸部で、遠子に振り回されながらも楽しい日々を送っていた心葉。そんなある日、心葉はトラウマの原因となった少女・朝倉美羽と再会する。
大人気ライトノベルの劇場アニメ化ということで、「原作をかなり意識しました。プレッシャーがすごかったです」と話す多田監督は「内容も波瀾(はらん)万丈ですが、現場もかなり波瀾万丈で、いろいろなことを乗り越えてここまで来ました」と感慨深げな様子。そして、「見どころは全部ですが、まずは冒頭部分ですね。キャストの皆さんの演技が中身をすごく良くしてくれているので、そこに注目してください」と、作品の出来に自信を持って見どころをアピールした。
原作の大ファンで、どうしてもオーディションに受かりたかったという花澤は「原作も、原作に出てくる本も読んで、“あと何をやってないかな?”と考えたところ、紙を食べてないなと思いまして…」と、駅のトイレでオーディション原稿を食べたという衝撃の事実を告白。ちなみに「しょっぱかったー!」と原稿の味を語ったものの、「紙を食べることはお薦めしません」と注意を促し、会場の笑いを誘っていた。
「最初にタイトルと表紙を見た時は、ファンタジーできれいなお話の作品だと思っていました」という入野だが、読み進めていくにつれ、「ハラハラする展開や、ドロドロした展開がどんどん出てきて、イメージしていたものとは全く違っていました」と驚いたそう。しかし、「最後は最初に思っていた通りのきれいなお話になるので、読み解くほどに面白いなと感じました」と、すっかり原作の虜(とりこ)になっていた。
また、事前告知なしでの登場であったため、驚きとともに大きな歓声で迎えられた平野は「ヤンデレというのかな? 今までにない役どころでした。演じているうちに、美羽の気持ちが理解できてしまうような状態にまでのめり込める役だったので、とても印象的でした」とコメント。そして「監督が以前おっしゃっていたんですが、この作品はアニメだけれど2次元ではなく“文字元”だと思います。きれいな日本語を意識して演じたので、文学を読むように楽しんでもらいたいです」とファンヘメッセージを寄せた。
最後は「文学少女」のイベント恒例となっているコールで締め。観客と共に「わたしが“文学少女”だー!」と力いっぱい叫び、舞台あいさつを締めくくった。
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