日本初 ストリートダンス 世界大会 「WORLD DANCE COLOSSEUM」(以下WDC)が7月7日(土)、8日(日)に東京で開催される。世界各国の強者ダンサーたちが日本に集結し、日本各地で開催された予選を勝ち上がってきたチームとのバトルは、大会の回数を重ねるごとにヒートアップ! 今年で10回目の開催となる今回のバトルの見どころを、オーガナイザーでもある、U-KI&SETOに聞いた。
——まずは改めてになりますが、「WDC」のコンセプトを教えて下さい。
U-KI「2009年にスタートした、ストリートダンスの2on2大会です。趣旨としては、「日本VS世界」ですね。それまでは、「JUSTE DEBOUT」、「UK B-Boy Championships」、「Battle of the Year」など、“メイド・イン・海外”のバトル大会が日本開催されるというのがあたりまえで。そんな中、ボクたちは“メイド・イン・JAPAN”のバトル大会を海外に発信したいと強く思っていて、その思いがきっかけで誕生した大会です」
SETO「1年目は、HIPHOP、LOCKIN’、POPPIN’、BREAKIN’、HOUSEの5ジャンルで開催して、まだKIDS部門はなかったですね。徐々に開催されるジャンルも変化していき…途中でフリースタイルが入ったり、KIDS部門が出来たり、HOUSEがなくなったり…」
——KIDSは何年目から始まったのですか?
U−KI「2年目(2010年)からですね。当時はキッズのダンスシーンに“2on2バトル”というカルチャーが根付いていない時代で。キッズのダンスシーンといえば、“1on1バトル”かダンスコンテストが主流だったんですけど、一番最初のKIDS部門では、今も活躍している、ひまわりや、今年のFINALでHIPHOP部門に出場するTRACEYが出ていましたね」
SETO「まぁ当時は大変でしたね(笑)。2on2が根付いてなかったですし、エントリーも集まらなくて。当然WDCの認知度も高い訳ではないですし。最初は凄く苦戦したのを覚えています」
——ここ最近のシーンをどんなふうに捉えていますか?
SETO「ここ2、3年は世代交代をしているなって感じていますね。HIPHOPなどは、KIDS時代に活躍していたメンバーが上がってきていたりとか。バトルシーンの流れは変わってきていますね。今年で言うと、IKKIとか、TRACEY、優弥/YUYAですよね」
U-KI「たしかに。でも一方で、この前の関東予選のPOPPIN’部門とか、“大人”たちが、「まだまだお前らにはこの位置を渡さないぞ」という感じだった」
SETO「そうだよね。POPPIN’はベテランが強いよね」
——ではまず、そのPOPPIN’サイドですが、今年の見どころをお願いします。
U-KI「関東予選を勝ち上がったATZO&ZOOM、South Gate(TA-NI-&TECCHY)の2チームは要チェックです。ハンパないです」
SETO「近畿予選から出るSatoci&Rickyもヤバいよね。同じく、近畿から出てくるSecret Juno(Show-go&SE-G)も楽しみだよね」
U-KI「あと注目したいのは、TAKUMI&らんきち、Jiggy Funk(優弥/YUYA、YOUTEE)のWDC KIDSで活躍した子達がどこまで上がってくるか? これも楽しみですね」
——ゲストバトラーもスゴいですよね。
U-KI「Greenteck&NELSON、フォーマーアクション。今回のPOPPIN’は、超世界最高峰のレベルですね。順当にいけば、ゲストバトラー同士が決勝で当たることになるのですが、当日予選でまたスゴいのが出て来る噂もあって…」
SETO「例えば、今名前が出た、ATZO&ZOOMやSatoci&Rickyがゲストバトラーを倒す事もあるからね」
U-KI「2014年のGreenteckはDAY1で敗退していますからね。Let’s Boogieと1回戦で当たってやられてますし」
SETO「ジャッジにコールアウトしてたね」
U-KI「そういう番狂わせじゃないけど、もう1回戦から見応えあるので、是非DAY1から会場に足を運んで見てほしいですね」
SETO「ジャッジもPRINCE(FRA)、DINO(China)、Yosuke(JPN)の3人が、3者3様の見方をしているので、誰が勝ち上がってくるのか全く想像がつかない」
——HIPHOPサイドはどうでしょうか?
U-KI「日本人だと、注目はLEO&IKKIじゃないですか? 去年も決勝までいってるし。あとはTRACEYたちIRL(TRACEY&Kazaho)もだね。特にHIPHOPの年齢層は一気に若くなりましたね」
SETO「でも、九州予選から上がってきた、BROWN BANANA GUYZ(TAKAFUMI & TATSUYA)は40オーバーだけどまだまだいけてますからね。」
U-KI「この2人は九州の大御所だからね。味付け濃い目なチーム。こってりな感じ(笑)。この世代が頑張ってる姿を見ると本当に胸が熱くなるね!僕はちょうど九州予選をJUDGEしてたんだけど彼らの勢いや気持ち、雰囲気全てハンパなかったです」
—HIP HOPのゲストバトラーもまたまたスゴいですね?
U-KI「HIP HOPは、日本人にとってまだ壁(レベル)が高いのかな?。なかなか海外のHIPHOPシーンに日本人が爪痕を残すことが出来ていない感じがする。その中でも、LEO&IKKIは期待して良いと思う。LEO&IKKI曰く、(ゲストバトラーで来る)Diablo(&Stalmuerte)にはJUST DEBOUTで2回連続で負けているらしく、「今度こそ勝ちたい」って言ってたね」
SETO「日本開催だから、是非勝って欲しいね。世界VS日本でいうと、KING CHARLES&PRINCE JRONと当たる日本人チームの戦いも楽しみだね」
——続いては、LOCKIN’はどうでしょうか?
U-KI「Cloud Nine(YUKA&Hinoken)、Revety(TAKARA&YUI)! 関東予選を勝ち抜いたこの2チームはチェックですね」
SETO「近畿のJAM(DAI&JUNGO)、FUNKY LOCKERS(風花&YAMATO)も良いよ!」
U-KI「Revetyの2人は、見るたびに良くなっているよね。いい感じのシンクロ感があって。この2人は結構いいところまで行くんじゃないかな?」
SETO「ルーティーンとか見ていると、あ、結構練習してきたなって感じるよね。外国人はこの2人のルーティーンが好きだと思うよ」
——男女によるチームが多いですよね?
U-KI「そうね。女の子は凄く上手な子が多いですね。あまり派手な事ができない分、上手に音に乗ってしなやかに見せてくる。そこに男の激しさが加わるとバランス良くなるしね」
SETO「九州(熊本)予選から出てくるケイ★モピ(けぃぢ&えりんこ)たちも良いよね。…もう見どころをあげて言ったらキリがないくらい、LOCKIN’も激戦だし、楽しみだね」
——続いて、BREAKIN’。こちらはどうでしょう?
U-KI「ここも相当熱いですよね。まずは、Issei & Shigekix。日本だけでなく、世界でもトップレベル2人が出るってだけでヤバいですよね。Isseiは「Red Bull BC One」のチャンピオンだし、 Shigekixはユースオリンピックの金メダル候補だし、世界を知っている2人だからね」
SETO「これはもうホントにスゴいね。世界レベルの戦いですね」
——では、今大会からスタートするWAACKはどうでしょう?
SETO「そうね。…WAACING…PUNKING …。ここ4、5年で一気にシーンに浸透してきたジャンルだよね」
U-KI「ここ数年WAACK導入に向けずっとディレクターのmizukiと話し合ってきました。実は去年導入の話もあったんだけど、まずは「SUPER FRIDAY」で試験的にやってみてWDCに繋げようという話になって開催する事になりました」
——台湾のChrissy&AKUMA。韓国のWIZZARD&MARID。あとは、中国のMr.Tea&AC。どれもゴツいチームですね。
SETO「この3チームに当日予選を勝ち上がった日本人チームが加わり、4チームで争います。WAACKはチームバトル色が強いし、みんなキャラ濃いからね(笑)」
U-KI「WAACKはもうどこが勝つかわからない。オーディエンスも凄く盛り上がると思う。WDCの空間って男臭いストロングスタイルじゃないですか? その中にWAACKの華やかさが加わるとどうなるか?…もう楽しみしかない」
SETO「もう、WAACKの時は、ガラリと雰囲気変わるね。参加する他ジャンルのバトラーも盛り上がるんじゃないかな?」
——では、最後に改めてになりますが、今年の見どころをお願いします。
SETO「毎年新たなヒーローが生まれてきているので、今年もそうなると思いますね。個人的には、WAACKが楽しみだな。HIPHOPも良いな…、POPPIN’も楽しみだよね…。Issei &Shigekixも見たいし…」
ーーって、SETOさん全部じゃないですか!
U-KI「もう見どころは全部なんですよね。ただ、敢えて、敢えて挙げるとしたら、WDCに今年からWAACKというジャンルが入ったことですね。会場の空気感とか、オーディエンスの盛り上がりとか。これまでのWDCからすると良い意味でWAACKのバトルシーンが想像できないんですよ。WDCでWAACKをやることで、ダンスシーンに一石を投じることが出来るんじゃないかなと。今年も日本中、世界中から踊り心を持った熱いバトラー達がWDC FINALに参戦します。半年間をかけて盛り上がるダンスの祭典をどうぞ共に楽しんでください」
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