「パンク侍―」で原作者・町田康が斬られる! その意図とは!?

2018/06/30 07:00 配信

映画

「パンク侍、斬られて候」で、掛十之進を演じる綾野剛(C)エイベックス通信放送

綾野剛主演、宮藤官九郎脚本、石井岳龍が監督という最強メンバーで町田康の同名傑作小説を実写映画化した「パンク侍、斬られて候」が、いよいよ6月30日(土)に全国で公開される。

原作者の町田が“いきなり斬られる”という、とんでもない冒頭シーンの映像が公開となり、町田本人が斬られ役に関してコメントした。

そのシーンとは、とある小藩の街道に巡礼者の親子が2人。そこに現れた侍が笑ったその瞬間、その巡礼者の父親をバッサリと一刀両断! 開始数秒でいきなり人が斬られるという、今作の破天荒さを象徴するようなとんでもない1シーンだ。

その不敵な笑みを浮かべる侍は、本作の主人公、掛十之進(綾野) 。掛は超人的な剣の腕前を持ちつつも、牢人として各地を流 浪するテキトーなプータロー侍。武士道精神を重んじて、己の信じた道をひたすらに突き進むという侍像を打ち砕く、正にパンクな侍だ。

そしてこの掛にいきなり斬られてしまう不運な巡礼者は、なんと本作を生み出した町田である。町田はこの斬られ役に関して「石井監督の映画ですし、演じてみたいなと思ったのです。僕は原作者ですが、巡礼の役として斬られて死ぬことによって、思いっ切りこの原作の映像化に想像力を発揮して頂けるのではなか?と思ったのです」と、出演へのきっかけと深い意図を明かした。

さらに、このシーンについて「実際に目の前に刀があると、本当に怖い気持ちになりました。特段演技ができるというわけではありませんが、本当に斬られる気持ちになってしまって。やはり演出の力だったり、俳優の方の力によるものは大きいなと感じました」と語っている。