“朝ドラ”好きの世界的写真家レスリー・キー、「半分、青い。」に託す『日本人へのメッセージ』

2018/06/30 10:00 配信

ドラマ インタビュー

【写真を見る】永野芽郁いわく「ものすごくグニャって飛んだのだ。」(C)NHK


──ポーズも特徴的ですよね。

ポーズについては、千絵さんが「手で空を描く」というアイデアを出してくれました。皆さんに自分なりの受け取り方をしてもらえればいいと思いますが、私は、「ヒロインが地球を越えて、自分と周りの人たちのために“幸せの空”を描いているところ」だと思っています。

人生が真っ白な紙だとしたら、どんなことを描くのかは人それぞれです。自分の白い紙に何かを描くことは、国や性別や職業なんて関係なく、みんなができることですよね。で、鈴愛は紙に、「空」を描いた。その喜びを表現したいと思って決めました。

──レスリーさんはこれまでたくさんのスーパースターを撮影されていますが、永野芽郁さんにお会いされた時はどんな印象を受けましたか?

圧倒されましたね。10代の元気な女優さんに会うことは他にもたくさんありますが、「この子は他の女優さんと違う」と思いました。“いい子”の中に、いい意味での“毒”が見えるんです。普通とは違う物の見方ができる、“遊び心を発揮する力”を感じました。

──撮影中の様子を教えてください。

永野さんもスタッフも、本当に楽しそうでしたよ。欲張って途中で衣装を変えることにしたから、永野さんは50回以上ジャンプすることになって。「あー、疲れた!」って、笑って言っていましたね(笑)。

今回、ちょっと見ただけでは伝わらないアーティスティックな写真ではなくて、一瞬で伝わるものにしたかったんです。だから、彼女の“目が開く瞬間、内側から笑顔が出る瞬間”の写真を、1枚だけ押さえたいと思っていましたね。出来上がったものは、永野さんの瞬間と、カメラの瞬間、2つがマッチした1枚になっていると思います。

──では、「鈴愛ちゃんを写した」というより、「永野芽郁さんを写した」という感覚の方が強いのでしょうか?

どうでしょう…。彼女と役の、コラボレーションだと思いますね!